エンゼルス大谷翔平投手(28)はブルワーズ戦に「3番DH」で出場し、5打数3安打と4試合連続安打、今季9回目のマルチ安打をマークした。

主砲マイク・トラウト外野手(31)が2ラン2発を含む5打点を挙げてもエ軍は連敗。貯金を使い果たした。

試合後のエ軍のクラブハウスには、まだ重苦しい雰囲気は漂っていなかった。ネビン監督も「序盤にいいチャンスがあったが、相手はすばらしい投手。いいところに投げられた」と、ブ軍先発で21年サイ・ヤング賞右腕バーンズの力投を素直に認めた。確かに、序盤の逸機が流れを変えた。1回無死一、二塁から大谷が時速95マイル(約153キロ)の内角へのカットボールを引っ張って一ゴロ併殺。鋭い打球だったが、結果的に好機がつぶれた。

その一方で、大谷自身はしっかりと修正能力の高さを実証した。第2打席には同じ153キロの内角カットボールを捉え、右前打でやり返した。第4打席で右前打を放った後には、二盗、三盗(重盗)に成功。9回にもクローザーのウィリアムズから痛烈な右前打をはじき返すなど、中軸としての役割は十分に果たした。

中盤までの失点を、終盤には主砲の2打席連続2ランで追い上げた。「ここ数試合、自分らしくなってきた感じ」と静かに振り返るトラウトが全5打点、大谷が3安打しても白星には手が届かなかった。ここまで勝率5割以下の球団には11勝5敗と勝ち越しても、5割以上には3勝9敗。契約最終年の大谷を取り巻く環境は、今年も楽観視できる状況ではない。【四竈衛】

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