ソフトバンクの日本一内閣が解体された。5日、佐藤義則投手コーチ(63)、鳥越裕介内野守備走塁コーチ(46)、清水将海バッテリーコーチ(42)が退団することが球団から発表された。

 この日の午前中、ヤフオクドームに姿を見せた佐藤投手コーチは、来季は楽天で投手コーチをすると明言し「(来季は)ソフトバンクを倒せるチームにしてきます」と、笑った。日本一翌日に早くも打倒ホークス宣言だ。15年の工藤政権誕生と同時に楽天から移籍し、1軍投手コーチに就任。若手を抜てきし、多くの新戦力を育てた。「東浜もしっかり勝てるようになった。故障していた千賀もローテーションに入った。石川なんて1試合も投げていなかったのに1軍で勝てるようになった。やりたいことはそれなりにできたのかな」と振り返った。

 鳥越、清水両コーチはロッテの1軍コーチとなる。井口新監督と青学大時代同期の清水コーチは「ホークスには感謝しかない。井口監督の手助けをしたいというのが一番の気持ち。今度は全力でホークスを倒さないといけない」と、話した。鳥越コーチは厳しい指導でチームを引き締め、清水コーチは工藤監督と捕手陣の間で潤滑油となっていた。2人は退団発表前の前日4日にナインから異例の胴上げをされ、選手たちは涙を流していた。後任人事は進んでいるが、少なくとも3コーチが入れ替わる新たな体制で連続日本一に挑むことになった。