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【西武】中島10年目キャンプは守備重視

　朝８時から行われる西武キャンプ恒例の「アーリーワーク」で、中島の時間の大半は守備練習に費やされる。「打撃は１人でやっていけばいいから、守備を中心にやりたい」と話し、捕球からスローイングまでの流れを丹念に繰り返すことから１日が始まる。

　この時間に一緒に練習するのが４年目の原と２年目の浅村。２人と組むのには意味がある。清家守備走塁コーチによると「やっていることは基本。（中島に）２人の違いを言わせたりしている。アドバイスできるのは自分が理解しているからで、コーチが言うよりも染みる」。

　若手の手本となるだけでなく、あえて口に出して説明することで、中島に新たな意識を植え付ける狙いもあるようだ。実際に正遊撃手の動きを間近で見る原は「一連の動作がスムーズにできているのはお手本になる」とうなずいた。

　オフから積極的に体を動かしてきた。自主トレでは個人トレーナーを付け、これまで使っていなかった筋肉を使えるように勉強を重ねた。昨季はフルイニング出場を果たし、打率３割９厘、２２本塁打、９２打点。好成績を残したが「出し切っていない。セーブしてやっている感があった」と振り返る。目指すのは和田（現中日）を追い掛け、レギュラーとして頭角を現した２００４年の姿だ。

　プロ入り１０年目を迎え、新たに選手会長に就任するなど立場も変わった。渡辺監督は「率先して引っ張ってくれている」と全幅の信頼を寄せている。それでも中島は「メーンは野球なので」と肩ひじを張るつもりはない。プレーで引っ張ることにこだわる。

　［2010年2月4日17時52分］