無敗の格闘家で今年4月にボクシング白星デビューを飾った東洋太平洋スーパーバンタム級8位の那須川天心(25=帝拳)が「ガチンコ実戦」を披露した。

18日、東京・有明アリーナでメキシコ・バンタム級王者ルイス・グスマン(27)とのスーパーバンタム級8回戦を控える。8日に都内の所属ジムで練習を公開。世界戦経験のあるメキシコ人2人と計4回のスパーリングを行い、「天心リズム」で翻弄(ほんろう)した。次戦で初KO勝利を予感させる動きをみせた。

   ◇   ◇   ◇

隠さずにフルパワーでフル公開した。那須川は「毎回毎回、マックスでやっている」と世界挑戦4度のWBC世界フライ級10位イスラエル・ゴンサレス(26)、バンタム級で世界挑戦1度のリカルド・エスピノザ(25)と各2回、計4回のスパーリングを披露。ゴンサレスにカウンターの左を打ち抜き、エスピノザには左ボディー、右フックをたたき込んだ。ヘッドギアなしならダウン…の強烈なパンチだった。

公開練習は情報漏れを警戒し、軽めの内容が通例。世界戦ではないが、メキシコ現役王者との対決だけにリスクはある。それでもフル公開した。コンビを組む元世界2階級制覇王者の粟生隆寛トレーナー(39)は「ガチガチ(真剣スパーリング)でした。8回戦の段階で出し惜しみしているようでは先も見えてしまう。本人も自信があるだろうし、めちゃくちゃ出来は良かった」と太鼓判を押した。

メキシコ勢のファイトは独特リズムで即座の対応が難しいとされるが、那須川は違った。「僕も独特なので。ヒップホップ、J-POP、クラシック、何でも趣味で聴き、リズムを知っているので相手のちょい上のリズムで対応できる」と順応している。4月の初陣はダウンを奪いながら判定勝利。真価が問われる2戦目を迎える。

那須川は「結果を出すか出さないかで今後の注目のされ方が違う。どんな勝ち方をするかによって那須川天心の見方を提示できる。自分の中では倒す。自然体でありつつ、心では倒し切る」とKO予告で闘志を燃やした。【藤中栄二】

◆那須川のボクシングデビュー戦VTR(4月8日、東京・有明アリーナ) 日本バンタム級2位(当時)の与那覇勇気(真正)とスーパーバンタム級8回戦で激突。サウスポースタイルから左ジャブ、左ボディーストレートで主導権を握った。接近戦を仕掛けてきた与那覇に対して2回、右フックで合わせてダウンを奪った。3回には左ストレートで与那覇の右目上を切り裂いた。4回には左アッパー、左ストレート、左カウンターと多彩な攻撃でリズム良く攻め続け、3-0(59-55、60-53×2)の大差判定勝利を収めた。