ボクシングの元世界3階級制覇王者の八重樫東トレーナー(40)が、まさかのモンスター嫌いを告白した。

9日、都内で行われた「井上尚弥 Lemino プレミアムトークショー」に井上とともに出席。かねて井上相手に、スパーリングをこなしてきた八重樫氏。司会から「いつぐらいからスパーリングの相手を務めることがきついなみたいな風に思われましたか?」と問われ「僕は彼とのスパー、すごい嫌でした」と素直すぎる発言で、会場に集まった50組100名のファンの笑いを誘った。井上が高校生の時に、多くのスパーリングで拳を交えた。同氏は「当時、自分が世界(王者)なっているか、なっていないか、くらいで。結構やられる。屈辱的で、嫌いだったんですよ」と言い、さらに会場の笑いを取った。

とにかくスパーリングをする機会をつくりたくなかったという。同氏は「ジムで会っても、あいさつくらいしかない。尚弥があいさつしても、僕は『おぉ』とやって終わり。ジムにいても、一切話もしない。いや、負けたくなかったんですよね。年下だけど、バチバチで」と、昔から怪物の強さを目の当たりにしてきた。当時の井上にとっては「いや、あいさつしても、全然返さないので、怖い人だなって…」という表現で、再び会場は笑い声に包まれた。

同氏にとって、学生の井上が世界基準の物差しだった。「やりたくないけど、でもやりたくないって言ったら、プライドがあるので…。あれは尚弥が高2、3くらいかな。僕は井岡一翔との試合を控えていて、試合前最後のスパーリングの相手が井上だったんですよ。やられたんですけどね(笑い)でも、自分の中ではいい出来で、(ジム関係者と)これだったら(井岡に)勝てるねって話していて、それくらい当時から強くて」とうなずいた。

井上は同氏の「嫌悪感」に気付いていた。「僕が10個下なので、やっぱり成長速度は僕の方が早いんですよ。そのうちに『あ、八重樫さんを追い抜いてきたな』と。『あれ越してきた』みたいな風に感じて。(八重樫が)何かスパーリングをやりたくない、そういう雰囲気を感じる訳ですよ。申し訳ない」と“強さ”を謝罪した。