プロボクシング世界ミニマム級王座のダブル統一戦が7日、東京・大田区総合体育館で行われる。WBC正規王者パンヤ・プラダブスリ(タイ)と同暫定王者・重岡優大(ワタナベ)の試合と、IBF正規王者ダニエル・バラダレス(メキシコ)と同暫定王者・重岡銀次朗(渡辺)の団体内統一戦2試合。“重岡兄弟”が兄弟同時正規世界王者を目指す。
ところが興行のメインイベントはIBF世界フェザー級5位・亀田和毅(TMK)と同8位レラト・ドラミニ(南アフリカ)のIBF世界フェザー級2位決定戦。プロボクシングの興行で世界タイトルマッチがメインイベントではないのは異例のこと。実は世界タイトルマッチがメインイベントではなかった興行が過去にもあった。
その異例の興行は今から31年前、1992年(平4)6月23日、東京・両国国技館で行われた。ロシア人初の世界王者を目指していた勇利アルバチャコフ(当時のリングネームはユーリ海老原、協栄)が、WBC世界フライ級王者ムアンチャイ・キティカセム(タイ)に挑戦した世界注目の一戦が何とセミファイナルとして行われた。
メインイベントは映画『ナインハーフ』や『エンゼル・ハート』『イヤー・オブ・ザ・ドラゴン』で主演を務めた米国の人気俳優ミッキー・ローク(71)のライトベビー級6回戦。プロボクサーとしてデビューしたロークの3戦目だった。
実はこのメインイベントは別の意味で“注目の一戦”になった。ロークが1回KO勝利を飾ったのだが、右手で相手の顔面を上から下になでるようなKOパンチだったため、観客もテレビの視聴者も驚き、失笑した。このパンチは“猫パンチ”と呼ばれて、ロークのKOシーンとともに有名になった。
ちなみにセミファイナルに登場した勇利は、倒し倒されの壮絶な打撃戦の末、8回KOで王座奪取に成功。この試合は日本ボクシングコミッション(JBC)の92年度の年間最高試合にも選出された。

