◆黒田 左前打で決めた

◇9月25日◇東京・あきる野市民球場◇トーナメント2回戦

豊多摩が大接戦の末に強豪の立川を下し、ベスト8進出を決めた。10-10のタイブレークにもつれ込んだ7回表1死満塁で黒田浩介(41)が左前適時打を放って勝ち越し。その裏の立川の攻撃を持木将活主将(42)が無失点に抑え、2時間22分の激闘に終止符を打った。この試合の最優秀選手に選ばれた黒田と持木主将は「ここ数年で取り組んできたことが、試合でもできるようになった。勝利できてよかった」と声をそろえ、胸を張った。

緊急事態宣言などの影響で大会日程がずれ込み、トーナメント方式で開催される今年の東京大会。その開幕カードにふさわしい、シーソーゲームの激戦だった。1回表に持木と清水悠(41)の長打で4点を先制したものの、その裏に4点を返されて同点に。4四死球を足掛かりに3点を勝ち越した3回も、直後に再び追いつかれた。4回に一時逆転を許しても、決してあきらめなかった。過去3度の優勝と2度の甲子園本大会出場歴がある立川と互角に戦い続け、競り勝った。

11年の創設以降、グループリーグ敗退が続いていただけに、水澤雅春監督(58)は「戦力がそろい始めて『本気で甲子園を目指そう!』という機運になり、全体練習を増やしてきた。やっと勝てるチームになった」と手応えを感じた。“金星”の余勢を駆って、一気に頂点への階段を踏み上がる。

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