保育園や病児保育事業、障がい児家庭支援事業などを運営する認定NPO法人フローレンスが、10月から仙台市内で「医ケア児おやこ給食便」をトライアルで開始した。

同社は2014年から人工呼吸器や胃ろうなど、日常的に医療的ケアが必要な子ども(医療的ケア児)を持つ家庭への支援を続けている。19年からは自社保育園の機能を拡張、園内で調理した食事の提供を通し、親子が地域の人々とふれ合える「ほいくえん子ども食堂」も開催してきた。

21年9月には「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」が施行され、各地で医療的ケア児支援センターの設立が進んだ。しかし、家庭内では退院した子どものケアに追われ、外出もできないというのが実態だ。「医ケア児おやこ給食便」は、「医療的ケアシッターナンシー仙台」の協力を得て、栄養士監修の弁当を外出困難な家族分を無料で届けている。

フローレンス広報担当の松崎久美さんは「今夏に試験的に行ったところ、利用者から好評をいただきました。今回のトライアルは年末までで、23年以降は利用者のニーズに合わせて検討していきます」と抱負を語った。

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