2023ベースボールクリニック杯争奪関東連盟1年生大会の開会式が5月21日、千葉・長柄町営野球場で行われた。開会式後に行われたポニーフェスタでは、選手全員が肩肘検診を受診。ベースランニング競走、ボールまわし競争が行われ、選手たちは日ごろの練習の成果を披露し競い合った。(取材=小川誠志氏、撮影協力=大橋直志氏)

5会場に分かれて、3学年計1000人を超える選手たちが肩肘検診を受けた。大規模な肩肘検診は昨年に続いて2回目になる。国内におけるトミー・ジョン手術の第一人者であり、日本ポニーベースボール協会理事を務める古島弘三氏は「2%ほどの選手にOCD(離断性骨軟骨炎)の症状が見られた。OCDは学童野球での投げ過ぎが原因でなってしまう障がい。今後も検診を継続していって、指導者の障がい防止への意識をさらに高めていきたい」と検診の重要性を強調した。

【1年生チームはべーラン競走やボールまわし競争】

長柄町営野球場では1年生各チームによるベースランニング競走、ボールまわし競争が行われた。

ベースランニング競走は各チームの代表4人が出場し、ボールをバトン代わりにベースを1周ずつリレー形式で走りタイムを競った。決勝では江東ポニージュニアが埼北ポニーウィンズを破り優勝。50メートル走6秒8の俊足を誇り優勝に大きく貢献した二宮遥は「スピードを落とさないために、ベースの前でふくらむようにして走るようにしたのがうまくできた」と満足の表情で話した。

ボールまわし競争は各チームの選手が一塁、二塁、三塁、本塁の4カ所に分かれ、1分間に何周ボールを回せるかを競った。将門ポニージュニアが8周半の記録で優勝。永瀬拓夢主将は「捕るときに重心移動することをみんなで意識するよう徹底した。優勝できてうれしい」と笑顔を見せた。

1年生各チームはポニーフェスタで士気を上げ、また結束力を高めて翌週からの大会に臨んだ。

【今年4月創部桐生南ポニーが初参加】

今年4月1日に創部した桐生南ポニーが初めて大会に参加する。チームを率いる謝敷正吾監督(34)は大阪桐蔭時代に二塁手として2度甲子園に出場。高2の夏には4強進出を果たしている。巨人中田翔は1学年後輩だ。現在は住宅会社に勤務しながらチームの指導にあたっている。「監督を務めるのは初めてなので、選手よりも自分が緊張してしまうかもしれない(笑い)。桐生南を全国で一番楽しいチームにしたいですね」と意気込みを語った。

【女子単独チームも初参加! 香取ポニーナデシコチャーミング】

○…香取ポニーナデシコチャーミングが、ポニーで初めて女子の単独チームとして大会に参加する。羽生千穂主将は「女子単独チームで大会に出られるのがすごくうれしい。男子チームの気合に負けないよう、みんなで声を出して頑張りたい」と目を輝かせた。小林勉監督(49)は「力のある選手が集まってくれた。今回は1年生大会で経験を積み、彼女たちが2年生、3年生になったときには女子の単独チームで全日本選手権出場を目指したい」と展望を語る。