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紙面企画

W杯のツボ

W杯のツボ

試合のプレー、珍プレーなどの出来事を掘り下げて検証する企画。南アフリカW杯の「スーパープレー、お宝発掘」をリニューアルし、スーパープ レーや勝負のあやに迫ります。

ドイツ、サインプレーから独演会7発


<W杯:ブラジル1-7ドイツ>◇準決勝◇8日◇ベロオリゾンテ

 ドイツが用意していたサインプレーが、王国崩壊のくさびを打ち込んだ。前半11分、最初のCK。右コーナーにMFトニ・クロース(24=Bミュンヘン)がボールをセットした時、先制点のFWトーマス・ミュラー(24=Bミュンヘン)はニアサイドにいた。助走を取る間、チラッとファーサイドを見る。そして蹴る直前、キッカーに背を向けて走りだした。向かった先は、視線を送っていたエリアだった。

 同時に、ミュラーのマークについていた相手DFダビドルイスにFWクローゼが近づき、ブロックする。さらに、フンメルスとヘベデスの両DFを中央から右(ニア)サイドへ斜めに進入させ、ダビドルイスの周囲に密集をつくった。まるでバスケットボールの「スクリーン」。DFにぶつかって自由に動けないようにし、味方をフリーにする戦術をピッチで繰り広げた。

 CK守備をマンツーマンで行うブラジルを逆手に取った。密集する場所を事前に知っているミュラーは、スルスル抜けられるコース取りでフリーに。一方のダビドルイスはスクリーンこそ振り切ったが、人の渦にのみ込まれた。何とかミュラーのそばにたどり着いた時には、右足のインサイドボレーで決められていた。

 アシスタントコーチ時代からドイツ代表の作戦面の全権をつかさどるレーウ監督は「試合前に練り上げた作戦通りに戦えば、結果はついてくると信じていた」と平然とした。どの場面をスカウティングしたかは明かさないが、ブラジルの準々決勝コロンビア戦に似たシーンがあった。くしくも同じ前半11分の右CK。コロンビアはニアサイドに人を集め、反対サイドにDFサパタだけ立たせていた。そこで緩めのマークをしていたのがダビドルイス。この場面を参考にダビドルイスをニアに釣り出したとすれば、ファーサイドはがら空きになる-。1点目を再現できそうな場面だった。

 真相はチームにしか分からないが、分析の上で編み出されたプレーなのは間違いない。そこに、普段マークを確認するチアゴシウバ主将の不在が重なった。百戦錬磨のスコラリ監督が「あの1点目で統制を失い、パニックに陥った」と認める勝負の分け目になった。

















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