トランプ米大統領は14日、イランとの戦闘終結に向けた覚書が「成立した」と交流サイト(SNS)で発表した。イランのガリババディ外務次官も15日、覚書を最終決定したと表明。米イラン双方が合意に達したと明らかにした。仲介国パキスタンによると19日にスイスで署名式を開く。順調にいけば、覚書署名後に封鎖状態が続いてきたホルムズ海峡は開放される。中東情勢の緊張は大幅に緩和した。
一連の戦闘では、油価高騰や海上輸送の停滞で世界経済が混乱。今後、イラン核問題を含む最終合意に向け交渉を本格化させる。双方の立場に相違があり協議は紆余曲折をたどりそうだ。レバノンの親イラン民兵組織ヒズボラへの攻撃を続けるイスラエルが、攻撃を停止するかどうかも焦点。偶発的衝突を発端に戦闘が再燃する懸念もある。
トランプ氏は、海峡開放と米軍によるイラン港湾封鎖の解除を承認するとした。ガリババディ氏は、レバノンを含む全戦線での即時かつ恒久的な戦闘の終結を宣言した。
パキスタンのシャリフ首相は、米イラン双方が全ての戦闘の即時終結を宣言したと発表した。
イラン側は、海峡を通過する船舶に「サービス料」を課すと主張。トランプ氏は米紙ニューヨーク・タイムズに対し、海峡は「恒久的に通航料無料となる」と述べた。核協議で合意できなかった場合、攻撃を再開する可能性にも言及した。
ただ同紙は、覚書では通航料が無料となる期間は60日間に限られ、その後の扱いは地域諸国を交えた協議で決まる見込みだと報じた。
米政府高官によると、覚書締結後、60日間で核問題に関する技術的な協議を行う予定。
覚書合意発表に先立ち、イスラエルはヒズボラの司令部を標的にレバノンの首都ベイルートを空爆した。レバノン国営通信によると、3人が死亡した。トランプ氏はSNSでイスラエルとヒズボラに攻撃停止を求めた。
トランプ氏は自身の80歳の誕生日である14日中に「署名の予定だ」と説明していた。米イスラエルは2月28日にイランを先制攻撃した。(共同)

