声優で歌手の佐々木李子が8日、宮城県名取市文化会館で行われた、仙台市太白区の保育園「学校法人清泉学園 ゆりかご認定こども園」の卒園音楽会に招待され、ニューシングル「明日への風」(テレビ東京系アニメ「デュエル・マスターズ」エンディングテーマ)を、卒園児、保護者、職員ら約200人と合唱した。

 佐々木は秋田生まれで、仙台市で高校時代を過ごした。佐々木が歌う「明日への風」の中の、希望にあふれる内容の歌詞を聴いた佐藤緯久美園長が「震災の年に生まれた子どもたちのために李子さんに歌っていただきたい」と、卒園音楽会に招待した。

 卒園音楽会の終盤、保護者が登壇している中、佐々木がサプライズで登場。ステージのセンターに立ち、夢に向かう応援歌である「明日への風」を会場で合唱した。ステージで一生懸命歌う保護者と、じっと見守る卒園児童の姿に感極まった佐々木が必死に涙をこらえる一幕もあった。

 佐々木は「未来を担う子どもたちの懸命な姿に感動し、思わず涙があふれてしまいそうになりました。『明日への風』は今までレコーディングした曲の中で一番難しいと感じた曲でしたが、子どもたちや保護者の皆様は歌詞のひとつひとつの言葉を大事にしながら精いっぱいの声で歌ってくださり、とても勇気あふれるステージになったと思います」と語った。

 佐藤園長は「人一倍優しく、人一倍頑張り屋さんでキラキラしている子たちのために李子さんに歌ってほしかった。震災から7年、被災された方々に子どもたちの歌声で元気になって頂きたい」と話していた。