トランプ米大統領の移民政策の厳格化を受け、ファーストレディーである東欧スロベニア出身の移民メラニア夫人とその両親、さらに大統領との間の息子バロン氏の強制送還を政府に求めるオンライン署名活動が広がりを見せている。報道によると、市民団体「MoveOn(ムーブ・オン)」に投稿された嘆願書には、「トランプ大統領の移民政策が正当なら、ファーストレディーとその家族を最初に先に船に乗せて国外追放すべき」と書きこまれているという。

モデルとして活動するため1996年に渡米し、「アインシュタインビザ」と呼ばれる、並外れた能力を持つ人物に与えられるEB-1ビザを取得したメラニア夫人を巡っては、過去にも違法性が取り沙汰されたことがある。

世界的なトップモデルでもない夫人がなぜこのビザを取得できたのか、長年疑惑の目が向けらおり、最近も議会で民主党のジャスミン・クロケト下議員が「ノーベル賞やピュリツァー賞、オリンピックのメダル獲得など、科学や芸術、教育、スポーツにおける、卓越した業績がある人に与えらるビザを実績のない夫人が取得したのは筋が通らない」と疑問を呈していた。

2005年にトランプ大統領と結婚したメラニア夫人は、2006年3月にバロン氏を出産した数カ月後に米国市民権を獲得。その後、両親も永住権を取得している。

嘆願書では、バロン氏を米国で非市民の母親から生まれた子どもを示す「アンカーベイビー」と呼び、米国生まれの子どもに自動的に国籍を与える出生地主義を大幅に見直すトランプ大統領を非難。「トランプ大統領が、帰化国民を国外追放したいのであれば、バロンも強制的に国外退去させられるべき。これはトランプ氏が導入しようとしている基準だ。1人が良いなら、全員が良いはず。例外があってはならない」と主張している。(ロサンゼルス=千歳香奈子通信員)