<伊藤園お~いお茶杯第66期王位戦>◇第4局2日目◇が20日◇福岡県宗像市・宗像ユリックス」
藤井聡太王位(竜王・名人・王座・棋聖・棋王・王将=23)に永瀬拓矢九段(32)が挑む将棋の伊藤園お~いお茶杯第66期王位戦7番勝負第4局が19、20の両日、福岡県宗像市「宗像ユリックス」で行われた。後手の永瀬が藤井を下し、シリーズ対戦成績を1勝3敗とした。6連覇にあと1勝と迫っていた藤井は「軍曹」永瀬の「新手」に屈した。第5局は26、27日に徳島市「渭水苑」で行われる。
本紙「ひふみんEYE」でおなじみ、加藤一二三・九段(85)が対局を振り返ります。
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対局場所の相性の悪さはあるのかもしれません。藤井王位は今年になって7番勝負で3連勝の後、九州へと乗り込んで連敗ですか。私も北海道でのタイトル戦で白星はありませんから。大山先生(故大山康晴15世名人)だって、9連敗した旅館があるくらいです。
さて、本局は角換わり腰掛け銀で、永瀬九段が的確な応手を披露しました。序盤、藤井王位が4筋に跳ねた桂に対し、銀を2筋に引きました。これで代表的な受けの好手です。最終盤、6筋に香車を継ぎ足して打ったのが決め手。これで突き放しました。
対する藤井王位は攻めがチグハグ。ひと目、訳のわからない局面が多かったです。熱戦が続く甲子園の高校野球に例えれば、拙攻を繰り返して残塁の山を築いた感じです。先手のメリットが分からないですし、「この作戦をやろう」という気が起きません。さすがの藤井王位も、2度とこの作戦は採用しないだろうと思います。
次は藤井王位が後手番ですから、第3局のような角道を止める将棋を見せてくれるでしょう。作戦に先後の不利がなく、進展性があって、さまざまな局面で改善できる戦法ですから。1つ落としたとはいえ、まだまだ有利です。「シン・ソウタ」の戦いぶりに注目です。相性という面で言えば、徳島市での王位戦は4戦4勝です。勝って意気上がる永瀬九段との本気のぶつかり合いに期待しましょう。(加藤一二三・九段)

