高市早苗首相は26日、国会内で就任後、初の党首討論に臨んだ。台湾有事をめぐる国会答弁で日中関係の悪化を招いていることについて、立憲民主党の野田佳彦代表に責任をどう考えているか問われたが、正面からは答えなかった。

野田氏は、日本と中国の関係について「日米同盟は我が国の外交安全保障の基軸だが日中関係も、100年たっても隣国であることに変わりない。基本的にはウィンウィンの関係であることが大事」とした上で、10月末の日中首脳会談を「戦略的互恵関係など大局観に立った基本的方針が確認できたのは一定の評価をさせていただいた。よかったなと思った」と指摘。その上で、11月7日の衆院予算委員会で、台湾有事が「存立危機事態」となり得るという高市首相が答弁した後で、「残念ながら(日中は)冷えた関係になってしまった」と述べた。

「私はけしからんと思うが、特に中国の外交当局の威圧的な言動や態度は、我が国の国民感情を害するものだ。お互いにヒートアップしており、ここは時間がかかるかもしれないが冷静な関係に持って行くことが極めて大事な場面だ」と述べた上で、「総理の発言は、事前に調整した上でのものではなかったと思う。台湾についてはあいまい戦略で(他国と)同一歩調でいくべきところ、日本だけ姿勢を明らかにするのは国益を損なうこと。独断専行だったのではないか。そのことで日中関係が悪化したことについてどのような責任を感じているか」と、ただした。

これに、高市首相は「(習近平国家主席とは)戦略的互恵関係を包括的に構築し、安定的、建設的な関係を構築していくことを確認した。お互いに懸念や課題があった場合、コミュニケーションを通じて解決をしていくことを確認した」と主張。「現在、高市内閣ではこの方針を堅持している。日本は常に中国に、対話に関しては建設的でオープンです。今後、対話を通じて今より包括的な良い関係をつくっていき、国益を最大化するのが、私の責任だと感じております」と述べたが、質問とはかみ合わない答えだった。

これに、野田氏は「私は、総理の発言から端を発してこうした状況が生まれたことに関してどのように責任を感じているか、というおたずねをさせてもらった」とチクリ。「残念ながら、今、質問をした人が批判をされているが、これは筋違いな批判と思っている。発言者の責任が重たいと思っている」と述べ、高市首相の答弁を引き出した立憲の岡田克也元幹事長が逆に批判されていることへの違和感も口にした。