初防衛を目指す上野愛咲美女流名人(24)が挑戦者の藤沢里菜女流本因坊(27)に先勝した囲碁の第37期女流名人戦博多・カマチ杯挑戦手合3番勝負第2局が15日、東京・市ケ谷「日本棋院東京本院」で行われた。対局は先に抜け出した藤沢に対し、ジリジリと差を詰めて上野が逆転。午後5時26分、296手までで黒(先手)番2目半勝ちし、連勝でタイトルを防衛した。1988年(昭63)に創設された女流名人戦は先月、今期限りでの休止が日本棋院から発表されている。上野の女流名人在位期間は来年4月15日まで。
第1局同様、最後まで分からない展開となった。形勢判断が難しいヨセ勝負。「正しく打てば」と言い聞かせて乗り切った。「まれに見る熱戦でした。女流名人の名前はカッコイイ。獲得できてうれしいです」。
これで藤沢とは51戦して25勝26敗。「リナ先生には何回ヨセ勝負で負けたら分かりません。だいぶ鍛えてもらいました」。
今年1月、41年ぶりの囲碁界タイトル戦姉妹対決となった女流棋聖戦で妹の上野梨紗女流棋聖(当時)からタイトルを奪取した。今回は初防衛。重要な対局を前の準備として、詰め碁と解き方を変えた。1カ月前はあまりやらず、2週間前に大量に解く。1週間前から着実に解いていく。自分に合っているスタイルを見つけた。
せっかく防衛した女流名人だが、タイトル戦は休止となる。知らされた当初はすぐに理解できず、困惑したという。「小さい頃から見てきたあこがれのタイトル戦。できれば挑戦したい、いつか取れたらという思いだった。何らかの形で続くと思って、再開された時に防衛戦を打てるのを楽しみにしたいです」。全女流棋士を代表するかのように、上野が思いを語っていた。

