元なでしこジャパンのFWで、今季からなでしこリーグ1部ノジマステラ神奈川相模原に入団した大野忍(34)が今季限りでの引退を示唆した。10日、相模原市内のショッピングモールで行われた新体制発表会見で「私も34歳になった。1年間やりきるつもりで、今年が最後になるつもりで頑張りたい」と決意を語った。

 大野はなでしこリーグ4度の得点王、リーグで最多となる通算178得点を記録するなど、日本女子サッカー界をけん引してきた。日本代表ではW杯に3度出場。日本中にフィーバーを巻き起こした11年ドイツ大会では全試合スタメン出場し、初優勝に貢献した。

 同クラブに入団したのは、地元への恩返しの気持ちが強い。相模原市内にあるクラブ練習場には大和市の自宅から車で通う。「チームには若い選手が多い。自分の経験を伝えて、良さを引き出したい。個人のタイトルというよりチームの勝利を優先し、地元に貢献したい」と目を輝かせていた。