宝塚記念の最終追い切りから一夜明けた23日、和田竜二騎手が記念すべき45回目の誕生日を迎えた。この日も変わらず栗東トレセンで調教にまたがり「またイチからの気持ちで頑張りたいです」と笑顔。1年に1回の特別な日もいつも通り、1頭1頭に向き合っていた。

毎年、バースデーウイークに宝塚記念が行われる。「特別なG1ですよね」。いつも以上に気合が入る。初めての騎乗となった00年にテイエムオペラオーで初制覇。18年には7番人気ミッキーロケットを勝利に導いた。「たくさん負けてきましたからね。とにかく乗っていたいレースですし、今回は特にチャンスだと思っているので、なんとか勝ちたいです」と今年も意気込みは十分だ。

コンビを組むのは、過去17戦中14戦の手綱を取っているディープボンド(牡5、大久保)。天皇賞・春2着からの前進を狙う。

「(追い切りで)前走よりもいいと感じました。状態の波は少ない馬ですけど、今回は体調がいいと思います。前走である程度、前半から出していっていますし、距離短縮も問題ないです。あとは、上がりのかかる競馬になれば。G1でもやれていいです」

これまでコンビではG1を5戦して2着3回。タイトルは目前だ。円熟味を増している45歳の鞍上と充実する5歳ボンド。最高のバースデープレゼントを人馬でつかみ取る。

【藤本真育】