先輩の意地を見せる! 2年目の永野猛蔵(たけぞう)騎手(19=伊藤圭)がラジオNIKKEI賞での5度目の重賞挑戦で初制覇を狙う。

初コンビのホウオウノーサイド(牡3、斎藤誠)に騎乗。最終追い切りで初めてまたがり「スピードがありますし引っ掛かるタイプではないと思います。馬場もいいので、一発を狙いたいです」と力がこもる。

競馬界には今、旋風が吹いている。関西所属のルーキーの今村騎手が16勝、角田河騎手が10勝を挙げ、今週のCBC賞でともに重賞に初騎乗する。永野騎手も初騎乗初勝利を挙げるなど1年目から29勝をマーク。自身も吹かせた新鮮な風を「関西の新人たちが特に勝っていますし、負けていられないな、という気持ちになります」と新たな立場で体感し、刺激に変えている。

今年は上半期を終え15勝。「勝利数は物足りていないです」と向上心があふれる。2月に落馬での右鎖骨骨折で初めて1カ月の離脱を経験。それでも中山、東京の関東主場での騎乗数は菅原明騎手(387戦)、戸崎騎手(377戦)に次ぐ354戦と信頼を日に日に増している。師匠の伊藤圭師からの「臨機応変に対応しなさい」との教えを基に「馬のリズムも考えられるようになりました」と成長も実感できている。今年9月でハタチ。先々に待つ大舞台へ、夏の福島から大人の階段を1歩ずつ上る。【桑原幹久】