今週の新潟メインはサマーマイルシリーズ第3戦の関屋記念(G3、芝1600メートル、13日)。好調・津村明秀騎手(37)はデビューから手綱を取るアナザーリリック(牝5、林)に騎乗する。今年は自身の年間最多勝記録更新ペースで勝利を量産中。新潟2戦2勝のパートナーと、真夏の新潟の名物重賞を制す。

今年順調に勝利を積み重ねている津村騎手が関屋記念に挑む。先週までに32勝。JRAで自身最多の52勝を挙げた18年での32勝目は9月15日で、今年は自己最多勝記録を上回るペースで躍進している。もちろん関屋記念にも実績がある。17年に4番人気ウインガニオン、昨年は12番人気シュリでいずれも2着と好騎乗を見せており、好配の使者として頼もしい存在だ。今回は新馬戦から手綱を取ってきた気心知れたパートナーであるアナザーリリックとともに臨むことになった。

新潟は2戦2勝。今回と同舞台のデビュー戦は2馬身差で快勝した。3歳夏の佐渡Sでは初の古馬との対戦だったが、外から上がり最速33秒2の強烈な末脚で一気に差し切り、名声を高めた。いずれも1着に導いた津村騎手は「新潟は相性がいい。楽しみ」と期待を隠さない。ここ3戦は盛岡のダート戦、枠順や展開に左右されやすい中山など、本領を発揮するには課題が多かった。直線の長い新潟の外回りなら巻き返しは十分可能だ。

気配も上昇している。3週連続で追い切りに騎乗した鞍上は「重いかなと思っていましたが、先週、今週と上がってきています。雰囲気はすごくいいです」と抜群の感触を語った。暑い新潟で、さわやかな津村騎手の手綱さばきは見逃せないものとなる。【舟元祐二】

◆津村騎手のサマーマイルシリーズ重賞成績 同シリーズが施行された12年以降の対象重賞(中京記念、関屋記念、京成杯AH)は【1 3 0 15】(20年から組み込まれたリステッドの米子Sは除く)。関屋記念は未勝利ながら7度の参戦で2着2回。17年はウインガニオンとのコンビで中京記念1着(5番人気)→関屋記念2着(4番人気)で、グランシルクとの同時優勝に導いた。また、シリーズ施行前の10年には京成杯AHをファイアーフロート(4番人気)で勝利している。