勢いは止まらない! 4歳馬ヤマニンサルバム(牡、中村)が好位から抜け出し、2連勝で重賞初制覇を飾った。

三浦皇成騎手(33=鹿戸)はウインカーネリアンで制した東京新聞杯以来、今年のJRA重賞2勝目。中村直也調教師(45)はライオットガールで勝利したレパードS以来のJRA重賞2勝目となった。

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馬場の真ん中を豪快に突き抜けた。ヤマニンサルバムは直線半ばで先頭に立つと、迫る後続を4分の3馬身差で振り切った。堂々の横綱相撲。右手で首筋をなでた三浦騎手は「返し馬でいい感じだと思いましたし、よく最後まで踏ん張ってくれました」と笑顔を見せた。

前走オクトーバーSの経験を生かした。重馬場のなか、1分58秒0の好時計で逃げ切り勝ち。マイペースで運べたことで「この馬のペースを理解しましたし、今回は逃げにこだわらなくても、リズム良く運べればいいと思いました」とつながった。これでサルバムは、12年の改修以降で最多となる中京5勝目。筋金入りの“尾張巧者”が、重賞の舞台でも躍動した。

待望の重賞タイトルをひっさげて、次なる舞台へ。今後については未定だが「さらに大きいところを狙いたいです」という中村師の言葉通り、G2、そしてG1が目標となってくる。2連勝でついに本格化したサルバム。まだまだ芝の中距離戦線で躍動する。【藤本真育】

◆ヤマニンサルバム ▽父 イスラボニータ▽母 ヤマニンエマイユ(ホワイトマズル)▽牡4▽馬主 土井肇▽調教師 中村直也(栗東)▽生産者 錦岡牧場(北海道新冠町)▽戦績 20戦6勝▽総収得賞金 1億5232万3000円▽馬名の由来 冠名+即興演奏(ラテン語)