2頭のクラシック馬を兄に持つ未完の大器が11月1日に行われるブリーダーズCクラシック(G1、ダート2000メートル、デルマー)の最終切符をつかみました。

20日のペンシルベニアダービー(G1、ダート1800メートル、パークスレーシング)を直線一気に差し切ったバエザ(牡3、父マッキンジー)は、一昨年のG1ケンタッキーダービー優勝馬のメイジ(父グッドマジック)、昨年のG1ベルモントSを制したドーノック(父グッドマジック)を半兄に持つ厩舎の期待馬。3兄弟でG1制覇という快挙を成し遂げて、ブリーダーズCで断然の1番人気に推されているソヴリンティへのリベンジに弾みをつけました。

バエザはここまで8戦2勝。1勝馬で挑んだ春の3冠路線は、ケンタッキーダービー、ベルモントSともにソヴリンティの3着。それから7週後に行われたG2ジムダンディSでは3度目の直接対決となったソヴリンティと一騎打ちの末に、1馬身差の2着に惜敗していました。

2頭の兄と比べて成長のスピードが緩やかだったバエザにとって、ここ2走の競馬は完成間近を感じさせるもの。名牝ゼニヤッタを管理したJ・シレフス調教師は「期待に応えて成長を見せてくれた」と、ここへ来ての充実ぶりを評価しています。

クラシックの2戦ではベテランのF・プラ騎手に乗り替わりましたが、前走から再び乗り慣れたH・ベリオス騎手が復帰。土曜のレースでは、これまで課題だったコーナーをスムーズにまわるために必要な手前の変換がスムーズになって末脚の威力が増しました。

本番ではソヴリンティと昨年の1から3着馬(シエラレオーネ、フィアースネス、フォーエバーヤング)、それに今季4戦3勝のマインドフレームに次ぐ人気に上昇し、3歳馬ではナンバー2の評価。残る1カ月でさらなる上積みも見込まれて、ジャイアントキリングへの期待が膨らんでいます。【ターフライター・奥野庸介】(ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「ワールドホースレーシング」)