日本のテクノロジーを使って脳卒中の説明会です。右の画面に映っているのは「スマホアプリ」から
日本のテクノロジーを使って脳卒中の説明会です。右の画面に映っているのは「スマホアプリ」から

80年代はジャパンオンパレード

 みなさ~ん、Boa Tarde! 最近は、南米のあちらこちらを回っています。ブラジルだけでも何十州、それ以外に、ペルー、チリ、コロンビア、メキシコ、などなど…とにかく行きまくっていますよ~!

 で、どこに行ってもあるのが「SUSHI」! そして「TEMPURA」! 車ではホンダとトヨタはちょこちょこ見ますが…昔は、もっとすごかった。日本ブランドは家電系ではSHARP、TOSHIBA、HITACHI、SONY(超高級~)、PIONNERなどなど、とにかく80年代では日本生まれ、日本人として、胸を張れるぐらい、Made in Japanはすごい! すごすぎる! と南米では最高でした。

30年後…韓国が目立っています

 そして、30年後…今ではSamsung、LG、などが主に…車でもKia、Hyundaiの名前がどこに行っても目立っています…

ラテンの脳神経内科医や脳外科医が200人以上出席しています。みんな驚いています
ラテンの脳神経内科医や脳外科医が200人以上出席しています。みんな驚いています

 僕は、日本のブランドが世界の頂点を走っていた頃をティンーネイジャートして南米に住んでいましたので、今でのその感覚に執着あります。なんとか、頑張ってほしい日本企業! なんてかっこいいことは言わない。でも、Made in Japanを誇りたいとは今でも思っていますよ~。

 で、最近お手伝いしながらも、なんか「この業界だったら、Made in Japanでないと! 韓国製、中国製ではね~」と言われるものがありました。

 お寿司? いやいや…普通にラテン系の人が握っているしw

 アニメ? いいえ、生産は日本でもキャラクターは? 遊戯王の遊戯や、ドラゴンボールの悟空が日本人だと誰も思っていませんよ。ガンダムやエヴァはこちらには“上陸”していないし…トランスフォーマーは流行っているけど、あれ、日本発信だと誰も知りません。

マッチュピッチュで診断? こんなところで仕事かいな~!
マッチュピッチュで診断? こんなところで仕事かいな~!

機材じゃなく医療系アプリなんです

 何がMade in Japan? 南米で「お~さすが日本」と言われているのは、実は医療系のテクノロジーです。それも、MRIみたいなすごい機材ではなく、アプリなんです。

 え? アプリ!? そうです。アプリなんです。医療系のテクノロジーってすごいですよね。MRIも含め、新しい技術でどんどん命が救われていく。おかげで、日本は高齢社会にどんどんなるし…人が長生きするのはうれしいことですけど、ね。命には値段はつけられませんけど、コストはかかっちゃいますしね。まぁ、それは日本のジレンマですけど。

 南米は貧乏です。「超」がつくほどです。ですので、どの国でも国民のみなさんに同じレベルの医療なんて夢のまた夢です。

「病気になったら死ぬしかない」と

 僕がブラジルに移住した1974年、母が「ここではね、病気になったら死ぬしかないのだから、健康でいなさい」って7歳児の僕に言っていた言葉、今でも覚えています。日本に一時帰国の数日前におなかを壊したら「治さなかったら日本に連れて行かないから!」とも言われました。大人になって気がついたのは、別におなか壊したくてそうなったわけではないのに…なんてね。おふくろ流の叱咤激励だったかも知れませんが…僕、10歳でした…(笑い)

正式の遠隔医療システムは高価格

 話を戻しますが、どんな技術かって? まぁ、簡単にまとめると医療用LINEです。とは言ってもSNSだけではなくて、CTやMRIをチャットルームに添付して見たりとか、医療ツールがたくさんついてきます。予算がない南米ではWhatsapp(日本以外で流行っているLINE)遠隔医療もどきで活用している地方ですし、それをすることによって医療診断水準が多少でも上がるわけですから。それ系のアプリで正式に医療ができるとあれば、ウェルカムになります。もちろん、ブラジルやメキシコでも正式の遠隔医療システムはあるのですが、まずは高価格であることと、専門医が日本みたいにいないので、1対1より、ネットワークでバーチャル医療診断サポートを作りたいとみんな思っていたわけです。

この先生、ドバイ→サンパウロの上空で脳卒中の患者の診断をお手伝い。アプリもすごいけど、機内上のネットもすごい
この先生、ドバイ→サンパウロの上空で脳卒中の患者の診断をお手伝い。アプリもすごいけど、機内上のネットもすごい

安くて最高「New Made in Japan」

 北米、欧州では高価格の機材が、今でもどんどん作られていますが、やはり安くて効率がいいものを作るのは日本ですね。

 過去にも戦闘機、トヨタ車、家電などなど、それぞれが時代を代表した「安くて最高」のシンボルとして歴史にも残っています。今度はMade in Japan Medical Techonologyの時代かな?

 ちなみにこの、医療系のLINEは、JOINというそうですよ。日本でも使われていますが、海外の人は、かなり「待ってました」の感覚みたいです。行け~Made in Japan!!

※アプリはこちらです。ご参考まで。日本語です。http://www.allm.net/join/

(ブラジル・サンパウロからアレックス。写真も)