GWが終わっても手軽に旅とはいかない日々が続きます。かくいう私も、こんなに気候のいい季節に「乗らない」「行かない」というのは初めてのこと。そこで思い切り旅を楽しめるようになってから使ってみたい「お得なきっぷ」を紹介します。いずれも私がここ数年、実際に使用したもので、旅から帰ると切符をながめながら、いつも「ここには行けなかったなぁ。今度こそ」と架空旅行を楽しんでいます。（消費税が変わって写真と実際の料金が異なる場合もあります）

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お得な切符は一定地域で一定時間を対象に発売されるものが多く、ほぼすべてが鉄道会社のホームページで掲載されていますが、中にはひっそりと掲載されているものもあります。私の場合は、おおよその行き先を決めてから、その地域でのお得な切符があるかどうかを決めます。切符のエリアや区間によっては本来行きたかった場所が微妙に変わったりすることも。ただそれも旅の楽しみのひとつ。旅というのは出発してからよりも、計画段階や前日までの方がウキウキ気分になれたりします。

◆小さな旅ホリデー・パス（主に土日祝利用、2720円＝JR東日本）

〈1〉小さな旅ホリデー・パス

昨夏に利用したのですが、仙台空港からアクセス線をわざわざ名取で下車してすぐ購入。たっぷり使いました。宮城、山形、福島のかなりの部分で使えます。有効期間は1日。青春18きっぷと異なるところは特急料金を払えば新幹線も乗車できることです。

◆えちごツーデーパス（主に土日祝日の2日間利用、2740円＝JR東日本など）

〈2〉えちごツーデーパス

昨年9月に長野から至った妙高高原駅で購入。特急料金を払えばエリア内の特急、上越新幹線にも乗れる。新潟県内をほぼ網羅しており、第3セクターにも乗車可能。電化区間ながら本数の少ない越後線から青海川、筒石を経て糸魚川まで乗りました。

◆JR東海＆16私鉄乗り鉄☆旅きっぷ（土日祝の2日間利用、8620円、JR東海）　文字通りJR東海全線とその沿線の私鉄16社に2日間乗り放題です。名鉄、近鉄、大井川鐵道以外の私鉄、3セクがほぼあてはまるのがポイント。特急料金を払えば東海道新幹線の熱海～米原間に4回まで乗れて在来線特急は特急料金の追加で乗り放題。注意点は他社との境界駅やエリア外のJR東海駅（東京、新大阪など）では買えないケースがあること。使用できる16私鉄を挙げられれば、あなたもなかなかの鉄道通です。

◆週末パス（土日祝の2日間利用、8880円＝JR東日本）

〈3〉週末パス

前者とほぼ同性格で、北東北をのぞくJR東日本の広いエリアで地方の私鉄も乗車でき、新幹線、特急は特急料金を支払えば何度でも乗車できる。前日までの購入が必要となります。

◆近鉄週末フリーパス（土日含む3日間、4200円＝近鉄）　長大な路線を持つ近鉄の全路線が3日間乗り放題。ケーブルカーも乗れて特急料金を払えば特急も乗車可能。前日までの購入が必要です。近鉄主要駅のほか近畿日本ツーリストの主要支店でも購入可能ですが、後者発券は手数料発生や自動改札を通れない可能性もあるので事前に確認を。

◆バースデイきっぷ（誕生月の連続3日間、9680円＝JR四国）

〈4〉バースデイきっぷ

誕生月の連続3日間、JR四国と土佐くろしお鉄道、阿佐海岸鉄道と一部バスが特急も含めて乗り放題。JR以外の2社が入っているのがミソ。当日購入も可能で同一行程の同行者3人まで「お連れ様用」で購入でき、駅レンタカーの割引付きという、かなりお得な切符。用途に応じてグリーン車用（1万3240円）もあります。

◆週末自由席早トクきっぷ（土日祝出発の連続2日間、2720円＝JR四国）　高松～徳島の特急自由席を往復で利用。片道の自由席利用が2670円なので破格に安い。利用前日までの発売なので注意。

自分が使用したことのある主なものを挙げましたが、ごく一部です。JR各社は支社での発売も多いので入念に探してみましょう。北海道と九州はあまり知識がないので申し訳ありませんが、JRだと四国におすすめ切符が多いように感じます。またさすが首都圏は数多くの切符があります。

私的にオススメなのは地方私鉄や第3セクターも乗車できるもの。現地まで行く料金と現地での料金がセットで、しかも乗降自由というのはかなり魅力的です。私鉄については近鉄のみ挙げましたが、各社さまざあります。

〈5〉ことでんは形もユニーク

阪急、阪神、山陽は同じホールディングスなので各社を組み合わせたきっぷもあります。あくまで現時点のものなので今後どうなるか不明瞭な部分もありますが、気持ちよく旅ができるようになれば、切符探しもまた楽しです。【高木茂久】

※GW、夏休み、年末年始については各切符で条件が異なります。必ず事前に確認をお願いします。