生きたイワシをハリに掛けて、海底を泳ぎ回るハタやヒラメを狙う「泳がせ五目」が久料「魚磯丸」で始まった。17日、釣りで大物狙いを公言する“大魔神”こと佐々木主浩さん(50=本紙野球評論家)が挑んだ。あいにく未明から雨が降りしきった影響なのか、魚の食いは渋りがち…さて、ターゲットの底魚は釣れたのか?
黒い空から大きな雨粒が落ちてきた。予報では午前9時にはあがる。釣りをするにはややうるさいが、寒くない。昨日16日までの肌を突き刺すような寒気は消えていた。この1週間、気温は乱高下していた。海も落ち着かない。10度台に下がったはずの潮温もまた20度を突破した。海中の温度が急に1度変わってしまうと、魚の動きは鈍くなる。この天気、吉と出るのか、凶と出るのか?
釣り手は、マダイやヒラメ、そしてマグロなど“巨魚ハンター”として知られる大魔神だ。
大魔神 魚磯丸は秋ダイ調子がいいよね。5キロ以上のマダイを狙いたいね。その前に久保田船長が推している泳がせ五目でハタを釣りたいなぁ。
今回は人気テレビ番組「ザ!鉄腕!DASH!!」(日本テレビ系列)で海岸づくりを担当する木村尚(たかし)さん(62)と隣同士でサオを出した。鉄腕と剛腕の初コラボだ。
木村さん 佐々木さんと一緒なら釣れる気がする。頑張りますよ。
水深20~50メートルと浅場が多かった。ただし、大物が潜んでいる可能性が高いため、ハリスは12号、オモリは80号を使用した。
エサになる生きイワシは、口を開かせて親バリを上アゴに刺す。孫バリは背ビレに掛ける。イワシの腹に孫バリを掛けてしまうと、根掛かりの原因になるので注意してほしい。
しかし、反応は薄かった。イワシの尾はかじられるものの、食い込んで来ない。木村さんのサオがキュンと引き込まれて、絞り込んだ。だが、マダイやハタ類とは違って、ぬらん、とただひたすらに重い。巻き上げると黄色のウツボだった。結果的に船中では4キロ超のワラサとタコボウズ記者のキジハタだけ。大魔神にはアタりもなかった。
大魔神 まあ、こんな日もある。さあ、午後便のマダイ釣りで巻き返そうか。
木村さんとタコボウズ記者は夜それぞれに別件の予定があるため、たいしてない後ろ髪をひかれながら帰京した。残った大魔神は午後便のコマセマダイに乗り込んだ。
大魔神 泳ぐイワシと漂うコマセ。魚はどっちに振り向くんだろうか。興味深い。
勝負師の目になっていた。海はその日その日で表情が違う。昨日あった海は、今日はない。そして明日も違う。潮の温度だけではなく「澄み/濁り」「速い/緩い」で魚の食いは違う。午前と午後、時間の差でも魚の動きに変化は出てくる。今年の久料の海は、午後に大物が出やすい傾向にはあるのは確かだ。
大魔神は最初ハリス3号を10メートル、ハリは大物を意識して9号で臨んだ。しかし、バラシも出て、魚の動いている気配を感じたこともあり、4号を3メートル、残りの7メートルを3号に変えて掛かりがよくなった。
最初に1・3キロのマダイが釣れて、1キロ前後のキジハタ2匹が連続でヒットして、最後はマダイで締めることができた。
大魔神 ハタもコマセに反応するみたい。マダイは上下に動かして誘ったらガツン。魚はいる。イワシではまだ追い切れないのかもしれない。
潮温が落ち着けば、泳がせ五目はこれから面白くなるはずだ。コマセマダイのチャンスはまだまだ続きそうだ。【寺沢卓】
▼船 久料「魚磯丸」【電話】055・942・3230。泳がせ五目は午前便限定で午前6時集合、イワシ生きエサ、氷付き1万1000円。コマセマダイは午前・午後両便あって氷、コマセ、エサ付きで9500円。もう少し潮温がさがれば夜釣りのヤリイカも動き出す。

