医師で作家の鎌田實氏の新連載「ピンピンひらり最新健康法」を展開中です。71歳の鎌田氏が、長寿時代の今、ピンピン健康に生きて、痛みや苦しみとは無縁で、ひらりとあの世に行きたいという自身の願望を込めて執筆。

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◆コロナ・ストレスに負けるな

東京医科歯科大学の研究調査によると、65歳以上の人で孤食をしている男性は、誰かと一緒に食事をしている男性よりも、死亡率が1・2倍高い。コロナ騒ぎが終わったら、人と食事をした方がいいのです。

◆ストレスがいけない

新型コロナウイルスによる恐怖の中で、うつや認知症、アルコール依存症、脳卒中など、さまざまな病気のリスクも高くなる可能性があります。ストレスを受けると、コルチゾールというストレスホルモンが出て、免疫機能を抑制し、新型コロナウイルスにもより感染しやすくなります。

◆ストレスに対処できる場があるといい。

コロナ騒ぎのない頃、大阪府の豊中市へ講演に行きました。その時、豊中あぐりという市民農園を見せてもらいました。定年後のシニア男性たち約70人が、野菜作りに挑戦していました。作った野菜は、朝市に出して市民と交流したり、子ども食堂へ寄付したりしていました。

◆遊び心が大事

酒蔵やサッカー部等と協力し、自分たちで作ったさつまいもで焼酎作りにも挑戦。思いつきがすばらしい。芋を掘っているうちに、芋焼酎ができたら楽しいなあなんて考えた男がいたんですね。この遊び心が大切なのです。今はいろいろな活動ができませんが、なんとか心では仲間や家族とつながっていたいですね。リモートワーク中のサラリーマンも、仕事の連絡にプラスして、励まし合うことが大切です。

◆離れて、つながる

自粛中の今も、家の中で遊び心を忘れないでください。早くコロナに勝って、自由に人とつながりたいですね。それまでは「離れて、つながる」です。