『カフェインの取り過ぎに注意』

リモートワークで通勤時間がないなど生活リズムが乱れると、「朝から眠い」といったことが起こる。眠気を覚ますためにコーヒーやエナジードリンクを飲むというのはありがちだが、カフェインのとり過ぎは心臓によくない。

「心臓に持病がある人が、カフェインを過剰摂取すると症状が悪化します。不整脈などで失神や心停止につながることもあるので、注意しましょう」と、循環器内科医の櫻澤医院(埼玉県狭山市)の茂出木純子理事長は警鐘を鳴らす。

カフェインを飲むと交感神経が優位になり、目が覚めることに加えて心拍数や血圧も上がる。ほどほどに飲む分には「目覚まし」や「気分転換」につながるが、過剰に摂取してしまうと心拍数や血圧が急上昇し、動悸(どうき)やめまい、ひどい場合には失神することも。心臓病を抱えていない若い人でも、カフェイン中毒で命に危険が及ぶケースが生じているので、注意が必要だ。

「カフェイン過剰摂取によって異常に心拍数が上がると、高拍出性(こうはくしゅつせい)心不全や致死性不整脈を発症し、突然死につながることもあります」

過剰なカフェインをとりすぎると、突然死に至るようなダメージを心臓に一気に与えてしまうのだ。

「できればコーヒーは1日1杯まで。どうしても飲みたいときには、ミルクを入れて2杯まで。カフェインの多いソフトドリンクも、飲み過ぎないようにしましょう」

命の危機が及ばないように適量を心掛けよう。