<13>『自律神経のバランスを乱すコロナ自粛』

長引くコロナ自粛で、以前とは生活習慣が変わった人はいる。テレワークによる自宅での長時間に及ぶパソコン操作に追われ、仕事が終わるとスマートフォンで一息。ストレス発散は食事や間食といったことは、特別な日常ではないだろう。だが、その状態が健康を害することがある。

「モニター画面をずっと見ていれば、老若男女問わずに体調不良を訴える方が増えていきます。それに関わるのは自律神経の乱れです。姿勢の悪さや運動不足に加え、糖質の取り過ぎでも自律神経は乱れます」

こう指摘するのは、「せたがや内科・神経内科クリニック」(東京都世田谷区)の久手堅司院長。「面白いほどわかる自律神経の新常識」(宝島社刊)の著者で、自律神経失調症の患者を数多く診ている。

自律神経は交感神経と副交感神経のバランスが大切であり、それが乱れると体調不良につながる。たとえば、モニター画面の明るい光を見ると、瞳孔を小さくして必要以上に光が入らないようにする仕組みがある。それをつかさどるのが副交感神経。モニター画面を見続けると副交感神経が疲れてしまうのだ。

また、間食の菓子類やご飯などの炭水化物を食べると、やはり、副交感神経が働き続けることになる。

「副交感神経が疲弊すれば、交感神経が優位になり続け、交感神経も疲れて、体調不良につながります。バランスを意識しましょう」

モニター画面を見っぱなしはやめて30分に1回は目を休ませよう。