■糖尿病患者は心房細動に注意

糖尿病の人は、日本では約1000万人と推定されています。

スイスのベルン大学の論文では、糖尿病患者は心房細動の自覚症状に気付かないことでその診断が遅れ、脳梗塞などの合併症リスクが高くなる可能性があるとし、糖尿病患者は心房細動の注意が必要と問題提起をしています。

心房細動の不整脈は、24時間心電図などで検査することができます。最近はスマートウオッチなどを使って不整脈を検出することができます。ぼくも使っています。

■脳梗塞のリスクが高い

心房細動は不整脈の一種で、自覚症状として動悸(どうき)やめまいなどを生じることがあります。ただし、より重要なのは、心臓の中に血液の塊ができて血栓が形成されやすくなり、その血栓が脳の動脈に運ばれて脳梗塞が起こるリスクが高いという点です。

長嶋茂雄さんがこの脳梗塞になり、不全まひと言語障害が残ってしまいました。サッカーの元日本代表監督のオシムさんもこの脳梗塞になりかかったものの、うまく血栓を溶かして後遺症は残らなかったと言われています。

アメリカでは現在270万人が心房細動を患っており、2030年までに1210万人に増加すると予想されています。特に糖尿病の患者さんは、心房細動や将来の心不全を起こすリスクがあると考え、元気なうちから糖尿病のコントロールが必要です。

それにはやはり、運動と野菜。野菜をしっかり食べて、有酸素運動と筋活が大事なのです。