■血管を若返らす

前回、毛細血管の老化が、老化の本体だという話をしました。毛細血管も含めほかの血管も、老化すると動脈硬化が起こります。これを防ぐためにはどうしたらいいでしょう。

一酸化窒素(NO)が大事です。一酸化窒素は、血管内皮細胞で産生され、血管を拡張し血圧を下げてくれます。血管を柔らかくし、抗動脈硬化作用があると言われています。血管内皮細胞から一酸化窒素が出て、動脈硬化を予防してくれるのです。

1998年(平10)のノーベル医学・生理学賞は、この一酸化窒素(NO)の働きを発見した、ムラド米テキサス大教授ら3氏に授与されました。

■グーパー運動

一酸化窒素を増やす効果的な運動として、「グーパー運動」をご紹介します。手をグーにして、10秒ほど強く握り、パッと離します。たったこれだけです。お風呂の中で、湯船につかりながらやるのもおすすめです。グーで加圧している時に、いちど血流が止まり、パッと離した瞬間、再び血液が流れ出します。この時、一酸化窒素が増加すると言われています。

■加圧トレーニング

正座をしていると、立ち上がった時にシビレがきます。この時、一酸化窒素がつくられます。これを利用したのが加圧トレーニングです。加圧して、血流を減らして運動すると、その後毛細血管の流れがよくなり、筋肉ができやすくなるのです。

もう1つぼくのおすすめは、シナモン・ジンジャーティー。シナモンもショウガも、毛細血管を若返らす作用があります。ぼくはこれに少しハチミツをいれて、おいしく老化を防いでいます。