投資は難しい。でも「世代を超える投資」や「未来を信じる長期投資」となれば、自分のためだけではなく、この国のためを思って投資を考えられるようになるのではないか。そんなことを「この国の壁」で書きました。

<「デジタル円」に期待>

日本のクレジットカードや電子マネーの手数料は約3%と、海外に比べて高すぎます。ここにも壁が立ちはだかっているのです。

他方、銀行窓口やATMの維持など、現金取引にかかる費用は、年間で1兆7000億円。日本の世帯数で割ると、一世帯当たり4万円も負担していると言います。これでは世界から置いてきぼりにされてしまいます。

デジタル円を模索する必要があると書きました。この言葉を書いたのは1年ほど前。なんと今年の3月末に、デジタル円を検討する有識者会議を政府が作ると発表しています。政府もやっと大事なことに気がつきました。

<クラウドファンディング>

寄付文化劣等国と言われる日本ですが、クラウドファンディングによって少しずつ変わり始めています。

コロナ第一波の頃、対策を打つNPOが資金調達に困りクラウドファンディングを実施すると、なんと約2万人から8億3000万円が集まりました。さだまさしさんとやっている「風に立つライオン基金」も、ここからの支援で全国の介護施設に、当初マスクやガウンを送る支援活動ができました。

日本の寄付意識が変わり、お金に対する感覚が少しずつ良い方向に動き始めたように思います。