中紀・日ノ岬沖でジャンボマアジが釣れ盛っている。その釣れっぷりを確かめようと5日、同・美浜の乗合船「千代丸」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)で沖に出た。海上は風が吹き、波も高い中、サビキ仕掛けで挑戦。風波などの影響で針外れも多く、数こそ伸びなかったが、釣れたマアジは50・5センチを頭にハマチのように丸々太った良、大型がそろった。正午過ぎまで懸命にジャンボマアジを狙い続け、竿頭は40~50・5センチを13匹釣り上げた。条件さえ良ければ食いも活発になり、ジャンボマアジの数釣りも期待できる。【中村和嗣】


■40~50センチ13匹

今年のマアジは例年に比べてサイズがとにかくデカイ! この日も50センチ級がヒットした。午前6時過ぎ、日ノ岬沖に到着。風波がある中、細谷健太船長が船の魚群探知機でマアジの群れを探索する。30分ほどして群れを見つけるとアンカーを投入。水深は約70メートル。「底から3~5メートルほど引き上げて探ってみて」という船長の指示で、鉄仮面にアミエビを詰めたテンビンサビキ仕掛けを投入する。

マアジの仕掛け
マアジの仕掛け

開始当初は、穂先にアタリの反応がでても、途中で針外れするなど釣果が上がらなかった。それでも30分ほどすると、まき餌が効きだしたのか、ジャンボマアジが釣れだす。

アジ釣りは初めてという右舷船首の池田篤俊さん(阪南市)が、指示ダナから仕掛けを引き上げると、穂先にツンツンと小さな食いアタリ。上がってきたのは丸々とした44センチ。「でかいっ、こんなのが釣れるんですね。ネットの写真で見るより断然迫力があります」と驚いていた。

左舷では、雛田敏男さん(高砂市)が、竿をゆっくり上下させながら誘いをかける。すると、ブルブルッと食いアタリ。釣り上げたのは42センチの良型。その後もポツリポツリと48センチを頭に良、大型をそろえていく。

池田さんが釣り上げた50センチマアジ
池田さんが釣り上げた50センチマアジ

右舷中央では、佐藤勧さん(宝塚市)の竿がグッグッと絞り込まれる。浮かせてきたのは、脂の乗ったハマチ級の50センチ。これには「めっちゃデカいのが釣れました。引きも強烈で迫力も満点ですね」と大喜びだ。


■ハマチクラス揃う

船尾右側では、「2日に来たときは52センチを釣り上げたよ。数も40匹釣った」と、シーズン中、週1ペースで千代丸に通っているという、ベテランの上田澄雄さん(和歌山市)が釣り方を見せてくれた。指示ダナの3メートル下からゆっくり仕掛けを巻き上げると、穂先にブルブルと食いアタリがきて、竿が絞り込まれた。上がってきたのは、この日最長寸の50・5センチだった。

土田さんが釣り上げた50・5センチのマアジ
土田さんが釣り上げた50・5センチのマアジ
上田さんが釣った50・5センチマアジ
上田さんが釣った50・5センチマアジ

ただ、上田さんはこのシャンボマアジにも満足していない様子。「目標はアジバトルの最長寸超え(暫定54センチ=11日現在)の55センチだよ」と、さらに貪欲に大物を狙う。だが、この日は船の魚群探知機にマアジの反応は出ているものの、なぜか食いがもうひとつだった。

それでも正午すぎの納竿まで、釣り人は懸命に誘いを入れながらジャンボマアジを狙い続けた。竿頭は上田さんで40~50・5センチを13匹だった。今回は条件が悪く、全体的に数こそ少なかったが、45センチ超の大型マアジもよく釣れていた。今年はマアジの当たり年かも知れない。プリプリの大型マアジを釣るなら、今がチャンスですよ!


【今後の見通し】水温が安定して、潮が適度に流れていれば40~45センチのマアジの数釣りが楽しめる。今年は大型が多く、2日には54センチも釣れており、50センチ級も狙える。また取り込み前のバラシ防止のためタモを持参するとよいだろう。マアジ釣りは5月中旬まで。

▼千代丸ではマアジの1匹長寸を競う「千代丸ジャンボアジバトル」を開催中。上位3位まで賞金が進呈される。大型が釣れたらチャレンジを!!


【問い合わせ】千代丸【電話】0738・23・1621。乗合船料金は、1万2000円。エサ、氷、仕掛け(2個)付き。午前4時半までに港に集合。同5時ごろ出船。貸しザオは1000円。電動リール付き2000円。和歌山のマアジ釣りは、中紀・湯浅の「なぎ丸」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)【電話】0737・62・3890もある。

【交通】湯浅御坊道路の御坊ICを出て右折。野口新橋を渡って左折。日高川沿いに河口へ向けて2キロほど走り、天田橋北詰を右折。国道42号に入り、2つ目の信号を左折。道なりに500メートルほど進むと同乗合船の乗船場がある美浜新港。