肝臓の異常に早く気付くためには、定期検査が重要です。たとえば血液検査で「肝機能に問題があるのでは……」となった場合、超音波検査を行います。その検査で、腫瘍の疑いがあると、次に行う画像検査は「CT(コンピューター断層撮影)検査」「MRI(磁気共鳴画像法)検査」で、この検査で質的診断をさらに深めていく。つまり、より正しい診断に結び付くのです。 

CT検査は、身体にさまざまな角度から放射線を当て、身体の輪切り画像を作り出します。その断層画像を見て、臓器の状態をチェックするのです。CTは1972年に開発された昔からある検査機器なので、多くの医療施設に導入されていて、一般的です。

MRI検査は磁気を体内の水分に反応させて、そこから得られた信号をコンピューター解析して画像を作り、病変部を発見する検査。あらゆる角度の断面像を見ることができます。最近は、特殊な造影剤を用いた方法が行われています。これは、肝臓病がどのようなものなのか、どのような性質のものなのかが細かく診断できるものです。そのため、より重要になっています。ただし、ペースメーカーなど金属類が身体に埋め込まれている人は、このMRI検査は受けられません。

CT検査とMRI検査--。肝臓がんの手術を多く行っている私たちはどちらも行いますが、CTはより一般的、MRIは質的診断をさらに深めていくという点で重要な検査と位置付けています。(取材=医学ジャーナリスト・松井宏夫)