前回はアルコール性脂肪肝を紹介しました。今回は非アルコール性脂肪肝を知ってもらいたいと思います。

非アルコール性脂肪肝の原因は飲酒以外です。非アルコール性脂肪肝の原因の多くは「肥満」。肥満の原因は「食べ過ぎ」「運動不足」「脂肪食を好んで食べる」「生活習慣病(糖尿病、高血圧など)を持っている」など。お酒を飲まなくても非アルコール性脂肪肝になるのです。最近は、非アルコール性脂肪肝の方々がどんどん増えています。

非アルコール性脂肪肝の多くは肥満が原因と紹介しましたが、より正しく言えば「内臓脂肪型肥満」です。名称通り、体内の内臓まわりに脂肪が多く蓄積しています。一方、非アルコール性脂肪肝は肝臓に脂肪が多く蓄積する疾患です。内臓脂肪型肥満と非アルコール性脂肪肝には密接な関係があります。

内臓脂肪型肥満の方々は、おなかの内臓周りに脂肪が増えるので内臓に圧力がかかります。これが肝臓に近い位置で起こるので肝臓に影響を与えるのです。そして、内臓脂肪型肥満の方は、炎症性の物質や脂肪酸などを分泌するため、これがインスリン抵抗性という状態を引き起こして血糖値が上昇。このような状態が肝臓への脂肪の蓄積を促進するのです。そのため、内臓脂肪型肥満の方々が進行すると、非アルコール性脂肪肝の発症リスクが高まります。

内臓脂肪型肥満の方々は、脂肪肝に進行していないときに肥満を改善しないでいると、知らず知らずのうちに非アルコール性脂肪肝、そして、肝硬変、肝臓がんへと進んでしまいかねません。今のあなたは、内臓脂肪型肥満ではありませんか-。(取材=医学ジャーナリスト・松井宏夫)