「食道がん」の検査でがんと診断が付くと、次はがんの進行度を調べます。進行度は「内視鏡検査」と「CT(コンピューター断層撮影)検査」で、がんの深さと転移の状況を調べて決まります。
食道がんの進行度は大きく次の5段階に分けられます。
◆0期=がんが粘膜内にとどまり、リンパ節転移がない。
◆1期=がんが粘膜下組織にとどまり、リンパ節転移がない。
◆2期=がんが固有筋層を超えて外膜に浸潤し、周囲のリンパ節転移が少ない。
◆3期=がんが切除可能な周囲臓器に浸潤していて、リンパ節転移が2期より多い。
◆4期=がんが切除できない周囲臓器に浸潤している。また、転移が多い。
転移しているリンパ節への個数でも進行度は変わってきます。リンパ節への転移の個数が1~2個はN1、3~6個はN2、7個以上はN3と規定されています。リンパ節転移をどこまで深く読むことができるかでステージは大きく変わってしまいます。リンパ節への転移はCTで判断します。その判断で病院の差がでます。実際、ある病院で「リンパ節への転移はありません」と言われた患者さんが、私たちの病院でセカンドオピニオンを受けられました。私たちが再度CTを撮ってチェックするとリンパ節への転移が確認できました。この患者さんはラッキーだったと思います。
治療的には手術ができるかできないかの判断になります。リンパ節転移が数個で取れる範囲であれば手術で対応できます。その範囲外のリンパ節転移があると、手術適応外になります。
検査がしっかり行われて正しく対応すると、生存率は違ってきます。検査は重要なポイント、ということが分かっていただけるでしょう。(医学ジャーナリスト・松井宏夫)

