“怖い”といわれる「肺がん」を正しく知るために、何より肺の仕組みを正しく知っておくことが重要です。
肺は大きく胸の左右にあり、右肺は上・中・下葉の3つ、左肺は上・下葉の2つに区分けされています。さらに、その葉は肺区域に分かれています。右肺の上葉は3区域、中葉は2区域、下葉は5区域。一方、左肺は上・下葉共に4区域です。その肺の一番の働きは、体内に酸素を取り入れ、二酸化炭素と交換することです。また、細菌やウイルスなどを吸い込んだとしても、気管支や肺には線毛運動がありますので、それらを外に排出します。それが痰(たん)です。
その肺の検診を行う場合、エックス線検査があります。この検査では、肺の外側に行けば行くほど血管がなくなるので、そこに影が映るとエックス線でも目立ち、わかりやすい。だから、末梢(まっしょう)側にがんができた場合は、早期発見に結び付く可能性があります。逆に、心臓の近くなどの中央部分は、いろいろ臓器が重なるのでわかりにくいのです。かなり腫瘍が大きくなるとエックス線に映りますが、肺の構造からすると、「エックス線検査だけでは安心できない」というところはあります。
肺の構造からすると、やはり「CT検査」が叫ばれています。ただ、医療費のことを考えるとなかなか勧められないところはあります。だから、「ぜひとも肺がんを早期発見したい」と強く考えている人には、やはり「人間ドック」とかCT検査はお勧めになります。基本的には、50歳を超えたくらいから、肺がんの検診ではCT検査を考えるのが良いと思います。(医学ジャーナリスト 松井宏夫)

