“怖い肺がん”も早期に発見すれば怖くない。早期に発見するためには「健診」をしっかり受けるようにしましょう。その健診などの「X線検査」で肺に異常陰影があると、肺がんが疑われ、1歩踏み込んだ検査が行われます。その検査が「胸部CT検査」です。
胸部CT検査は、CT装置で人体の胸部を輪切りにした断面画像を撮ります。20年前は1センチ間隔での輪切り画像でしたが、今は5ミリ間隔での画像なので極めて詳細に状態を知ることができます。これによって5ミリ程度の超早期の肺がんが分かります。また、がんが疑われるすりガラス状の陰影の肺がんもわかります。
さらに、肺でリンパ節転移を疑った場合には、「造影CT検査」もできます。これは点滴で造影剤(水溶性ヨード製剤)を静脈に投与して行うもので、造影剤により血管が描出され、造影されないリンパ節を同定でき、より正確な診断が可能になりました。医療機器も日進月歩です。
加えて、「PET(陽電子放出断層撮影)検査」も行われます。PET検査は、放射性同位元素をつけたブドウ糖を身体に注射します。すると、がん細胞は増殖が激しいので、よりブドウ糖を必要として多く取り込みます。その取り込みが多いほど黄色から赤色で光るようになります。それによりがんの判断ができます。PET検査は腫瘤(しゅりゅう)陰影の質的診断をするのに重要です。
PET検査でがんの判断が付かない場合は、検査を兼ねた手術の「外科生検」になります。肺がんの疑いが極めて高いが、がんと診断が付かないときは、この検査を兼ねた手術をし、細胞を採って顕微鏡検査で診断をします。早期発見のために、このような診断方法が行われていることを知っておいてください。(医学ジャーナリスト 松井宏夫)

