【阪神】飛ぶのか飛ばないのか 26年「ボール問題」投手王国の反応は?

開幕直後から「今年はボールがよく飛ぶのでは?」という議論が続いています。阪神は開幕戦で巨人に2本塁打を浴びて黒星スタートしましたが、その後は安定した戦いを続け、全5カードを勝ち越しました。プロ野球全体の得点、本塁打は昨年より激増していますが、NPBとミズノ社はボールを変えていないと説明しています。現場の声と数字から、今季の「打高」傾向を検証しました。

プロ野球

★今季の「ボール問題」を巡る主な状況

  • 開幕戦で阪神が巨人に2本塁打を浴びた現実
  • 藤川監督「野球の景色が今シーズン違うかも」
  • NPBとミズノ「ボールは何も変えていない」
3月27日、巨人対阪神開幕戦の1回裏、阪神先発村上から先制ソロを放つ巨人キャベッジ

3月27日、巨人対阪神開幕戦の1回裏、阪神先発村上から先制ソロを放つ巨人キャベッジ

3月27日、4回裏巨人1死、阪神村上からソロ本塁打を放つダルベック

3月27日、4回裏巨人1死、阪神村上からソロ本塁打を放つダルベック

東京ドームで感じた「思ったより飛んだ」

3月27日、東京ドーム。巨人|阪神の開幕戦を見た杵渕和秀セ・リーグ統括はこんな感想を口にした。

「2本、本塁打が出ましたね。ファンスぎりぎりくらいかと思ったけど、思ったより飛びましたね」

試合を見た純粋な感想であり、深い意図は込めていない。もちろん昨年との変化を認めた言葉でもない。ただ、東京ドームにいた多くの人が同じような印象を抱いたのではないか。

阪神はエース村上が巨人の両外国人に2本塁打されて1ー3で開幕戦を落とした。巨人に初めて本塁打を許した右腕は、ボールや球場サイズではなく「失投」と原因を自らに求めた。

2月、宜野座キャンプで阪神藤川監督と話す杵渕統括(左)。開幕戦は、東京ドームでの巨人対阪神を視察した

2月、宜野座キャンプで阪神藤川監督と話す杵渕統括(左)。開幕戦は、東京ドームでの巨人対阪神を視察した

藤川監督「どの球場も少し飛んでいるような」

この試合後から、阪神の複数の選手、球団関係者から「ボールがよく飛ぶ気がする」という感想がたびたび聞かれるようになった。チーム内でもボールの話題がよく出ているという。

開幕の巨人3連戦を終えた阪神藤川監督は会見で、今年の巨人打線の感想を聞かれた流れで、ボールについても触れた。

「どの球場も打球が少し遠くに飛んでいるような雰囲気もあります。野球の景色というのが、今シーズン、また少し違うかもしれないですね」

発言の念頭には近年の「打高投低」がある。プロ野球の攻撃指標は下落トレンド。昨年は打率3割以上がわずか3人だった。昨年の阪神は圧倒的な投手力を利して2年ぶりにリーグ制覇。7月の1カ月間、チーム防御率が1点台だったことも話題になった。

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1977年6月生まれ、長野市出身。2003年入社。
約20年の取材歴の大半が野球担当。記者としては阪神、広島、オリックス、中日、高校野球などを歴任。現在は大阪を拠点に阪神担当を務める。
取材で意識していることは「見えないものを見る」。アスリートの魅力、競技の奥深さを広い世代に届けたい。 趣味は旅行、料理、立ち飲み、お笑い、ドラマ、ウオーキング。喫緊の課題は高血圧。