「肥満症」治療の生活習慣改善療法として、ここまで「食事療法」「運動療法」を取りあげましたので、次は「行動療法」です。

行動療法を行うのは、体重が増えた原因を認識するためです。治療を受けようとして病院を受診した今、生活習慣の改善にしっかり取り組めるのであれば、行動療法としてはまず「グラフ化体重日記」をつけます。起床後(朝)と就寝前(夜)の2回体重を測ります。より正確に測るために、朝は起きて排尿排便を済ませた後、朝食前に測るのがベストです。夜は寝る前です。普通の人の体重は朝の方が夜より1~1・5キロ少ない。

そして、2回測った体重をグラフにします。そのグラフを見ると“体重の急増減”がわかります。その原因を知るためにも、体重グラフのメモ欄には食事・運動や気付いたことを書いておきましょう。「夜食を食べ過ぎた」「少し運動不足」「終日寝てばかりだった」など。

体重測定を忘れたときは、そこは線を結ばずブランクにしておきます。そういうところがあると、「自分は体重測定などに集中していない」ことに気付かされます。だから、途切れることなく書きましょう。自分はしっかり行動療法を実践していると思わせようとして、ウソの記入をするのはいけません。“自分自身の健康の道”なので、自分にウソはいけません。

病院に通院している人であれば、グラフ化体重日記を持参して主治医に診てもらうと良いでしょう。そして、主治医に、うまくいっているところ、駄目なところの原因などもしっかり話しましょう。それにより、自分の生活の乱れが何なのか、それがハッキリしてきます。原因がわかったら、しっかり対応しましょう。肥満症は改善へと向かいます。(医学ジャーナリスト 松井宏夫)