カブスの108年ぶりの優勝で幕を閉じた2016年シーズン。シーズンの終了は同時に、移籍、特にフリーエージェント(FA)市場が活性化することを意味している。

 当のカブスでも球速の最速記録を持ち、7月にトレードで入団後カブス優勝の大きな要因となったアロルディス・チャップマン投手が昨年ヤンキースと交わした1年1133万ドルの契約が終了して、FAとなった。

 チャップマンは今オフのリリーフ投手FA市場で最高の投手と目されており、メディアやファンからその動きに高い関心が寄せられている。ヤンキースやドジャースが興味を持っているとか、全国紙USAトゥデーがジャイアンツが面談を行ったと伝えるなどしている状況だ。

 そんななかニューヨークの地元紙ニューヨーク・ポストの電子版が9日付でFAの対象選手ではないのに「この”ベーブ・ルース”投手/打者は3億ドル獲得するかもしれない」と大々的に報じたのが日本ハムの大谷翔平投手である。

 二刀流で大活躍し、日本ハム優勝の原動力となった大谷について記事はまず、「彼は若く、タレントにあふれる先発投手だ。既に世界で最高の投手として認知されている。さらに彼は超一流の打者というベネフィットまである」と大絶賛から入っているのだ。

 その上でメジャーには次のオフシーズンまで来ることはないだろうが、彼の活躍は2億ドルを超える最初の日本人選手になるだろうとしている。そして何度も大谷を見ているスカウトの「実際、彼は3億ドルを得るだろうと思っている。それほど彼のタレントは特別だ。先発1番手の力がある。8回に99マイル(約159キロ)を投げている」、「そして彼は打者としても成長している。アメリカの打撃コーチはもっと打席に立つよう教えるだろうと思う。45本塁打者になれるだろう」と投手、打者の両面での能力の高さを褒めるコメントを掲載していた。

 アメリカで投手と打者の両方で活躍した選手というとやはりベーブ・ルースを思い浮かべるようで、同記事は別のスカウトの話として「ベーブ・ルースの名前を使うのは嫌だが、でも我々の思い浮かぶエースでクリーンアップを打つことができた最後の選手ではある。これはいつもミステリーだ。週に1度、土曜か日曜に投げた選手をその他の日は打者に転向させるのだから」という談話も載せている。

 二刀流への戸惑いも示したが、ヤンキースが田中将大投手獲得にポスティングで2000万ドル、契約で1億5500万ドルを投じた例を挙げ、それ以上の契約になるだろうとした。

 FA市場が進むなか、これほどまでにすぐに来ることはない大谷への期待は高まっているのである。