ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が来年3月開催の第4回大会を最後に終了するかもしれないと、アメリカのメディアが報じたことが日本でも話題となっている。これはスポーツ専門局ESPNのクリスチャン・モレノ記者がツイッターに投稿したことを発端としたもの。

 モレノ記者はまず現地11月29日に「複数の関係者が十分な収益が得られなければ2017年のWBCが最終版になる可能性があると話した」とツイートした。同記者はさらに「関係者は参加国は増えたがWBC参加選手への保険支払い保証は減っており、アメリカのファンのサポートは期待を下回っていると語る」、「WBCの広告とマーケティングはイベント構造の構築と期間、トップ参加国の低いパフォーマンスで失敗した」と終了に至るかもしれない要因をツイートで解説している。

 たしかにWBCは侍ジャパンの真剣勝負の場として日本では絶大な人気を誇る。ファンからの人気だけでなく、MLB入りを目指す選手が実力披露できる場という点でも貴重な機会となっているのだ。

 が、肝心のアメリカでの人気は第1回から低迷が続いているのも紛れもない事実である。アメリカのメディア、ファンにとってWBCはあくまでシーズン開幕前のお祭り的イベントという風に捉えられ続けているのだ。それ故メディアはWBCはその時期にシーズン終盤となるバスケットボールなどより格下のように扱い、相対的に露出量が少なくなる。露出が少ないのでファンの関心も上がらず、街のスポーツショップでは各国の代表ユニフォームが売れ残っている光景を目にするのも毎回恒例のことだ。それでいてモレノ記者が指摘するようにMLBはWBC参加選手の大会中の負傷に備えて保険金を負担しなければならないのである。負のスパイラルに陥っているといえよう。

 モレノ記者の投稿を受けCBSスポーツ電子版は「これは悲しい予測だ」としたうえで「大リーグはこの大会にこれ以上お金をかけるつもりはないようだ」と評している。

 またヤフースポーツは「より大きな懸念は人々の関心だ。WBCは国際的な人々にはアピールしているかもしれないが、MLBのファンは同じような興味を持っていない。楽しいアイデアではあるが真剣勝負の場という位置づけではない。五輪競技でなくなってからアメリカ代表に対する愛国心への期待もなくなっている。ただスプリング・トレーニング前のベースボールにすぎない」と手厳しく解説していた。

 日本での人気を考えるとぜひ存続して欲しいWBCではあるが、このような意見が複数出ることを考えると、厳しい状況であることも認めなければならない。大きな刷新策が出てくれば良いのだが。