渡辺史敏のアメリカンリポート

ジャッキー・ロビンソン生誕100周年で熱くなる

MLBは現地3月28日、アメリカ本土でのシーズン開幕に合わせジャッキー・ロビンソンの生誕100周年キャンペーンを大々的に開始する。

ジャッキー・ロビンソン(1956年10月21日撮影)
ジャッキー・ロビンソン(1956年10月21日撮影)

1919年1月31日にジョージア州で元奴隷の孫として生まれたロビンソンは、1947年4月15日にブルックリン・ドジャースの一塁手としてメジャーデビューを果たした。その年新人王に輝いた他、49年にはナ・リーグMVPを受賞し、49年から54年まで6年連続でオールスターに選出されるなど大活躍した。近代MLBにおけるアフリカ系アメリカ人選手の先駆者であり、今も多くの人々から尊敬されている人物だ。

その背番号42はMLB全チームで永久欠番となっており、毎年4月15日はその功績をたたえ「ジャッキー・ロビンソン・デー」として全選手、監督、コーチたちが42の背番号を着用して試合に臨むことは毎年恒例の行事にもなっている。

そんなロビンソンの100周年とあってキャンペーンも力が入っており、テレビや新聞、雑誌、オンライン、ソーシャルメディアなど幅広いメディアでの広告展開が予定されている。そしてそのキャンペーン展開の中核を担うのがジャッキー・ロビンソン財団とアカデミー賞受賞映画監督のスパイク・リーが共同制作した3分間の短編映画「インパクト」だ。

映画は「他人の生活に与えた影響(インパクト)を除けば人生は重要ではない」というロビンソンの言葉をモチーフに、ロビンソンの娘で財団の副委員長であるシャロン・ロビンソンがナレーションを務めている。ドジャースの本拠地だったエベッツ・フィールドや現在その跡地に建つアパート、エベッツ・フィールドを模して建設されたメッツの本拠地シティ・フィールド、1972年10月24日に亡くなったロビンソンの墓などが登場する。

ビール大手のバドワイザーがスポンサーとなっており、同社は「42」があしらわれた記念ボトルを製作、販売し、1本売れるごとに42セントを財団に寄付するということだ。

リーは「シャロン・ロビンソンとバドワイザーと働くことを光栄に思う。我々全員が、彼が起こした影響と共に文字通りゲームを変えた偉大なアメリカ人に敬意を払うために働きました」とコメントしている。

さらにキャンペーンのクライマックスとして12月にはニューヨークでジャッキー・ロビンソン博物館が開館する予定だ。

MLBのみならずアメリカの歴史を変えたロビンソンに思いを寄せ続けるシーズンとなりそうである。

◆渡辺史敏(わたなべ・ふみとし)ジャーナリスト。1964年生まれ。兵庫県出身。明大卒業後、科学雑誌出版社勤務を経て、95年渡米。 MLB、NFLなど米プロスポーツと、IT分野で取材・執筆活動を行う。14年3月帰国。 独自の視点で米国メディアの報道を分析、スポーツビジネスのリポートなどに定評がある。

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