現地6日、MLBは2020年シーズンのスケジュールを公式発表した。既報通り各チーム60試合に削減されている。

新たな開幕日となるのは7月23日でこの日は2試合のみの開催となる。その第1戦はワールドシリーズ覇者ナショナルズが本拠地ナショナルパークにヤンキースを迎え、2試合目にはドジャースとジャイアンツがドジャー・スタジアムで対戦する。アメリカでは2試合ともスポーツ専門局ESPNが全米放送する予定だ。続く24日には14試合が行われ、25、26日に15試合が予定されている。興味深いのは25日で、地上波のフォックスは史上初の4試合連続中継、クアドルプルヘッダーを行う点だ。それほどシーズン開幕は待ちわびられているということだろう。

7月14日にドジャー・スタジアムで開催される予定だったオールスターゲームについてはキャンセルとなった。同ゲームが中止されるのは第二次世界大戦の影響により中止となった1945年以来75年ぶり2度目のことである。来年の開催地はすでにブレーブスの本拠地トゥルイスト・パークに決定しているため、MLBは2022年にドジャー・スタジアムで開催するとしている。

その一方で中止と伝えられていたザ・フィールド・オブ・ドリームス・ゲームは一転開催すると発表された。同ゲームは1989年の映画「フィールド・オブ・ドリームス」へとオマージュとして今年初開催されるもの。映画ではトウモロコシ畑に作られたフィールドに”シューレス”ジョー・ジャクソンなど1919年のホワイトソックスの選手などが畑の中から現れ野球をプレーする。今回は映画で使用されたフィールドに隣接した場所に8000人収容のスタンド付きのフィールドやクラブハウスなどが作られるという。映画のフィールドとはトウモロコシ畑を通る小道が造成されるということだ。

開催される特別なセレブレーションはこれだけではない。8月16日には黒人リーグ、ニグロリーグ100周年を記念したセレブレーションが全試合で行われる。さらに例年4月15日開催されてきたジャッキー・ロビンソン・デーが8月28日に、ロベルト・クレメンテ・デーは9月9日に開催されるということだ。またレンジャーズの新本拠地グローブライフ・スタジアムの初お披露目は7月24日のロッキーズ戦となった。

アメリカでは現在も36の州で新型コロナウイルスの感染拡大が続いている状況だ。選手にも陽性者が出る一方で、ドジャースのデービッド・プライス投手のように今シーズンのプレーを見送ることを宣言する選手もいる。予定どおりにシーズンが進行できることを祈るばかりだ。