エンゼルス大谷翔平投手(23)が5日、メジャー1年目の本格スタートを切った。千葉・鎌ケ谷にある日本ハムの2軍施設で自主トレを公開。昨年10月に手術した右足首の回復具合も含めて、投打で順調な調整具合を披露した。コンディションを100%の状態にして、2月中旬からのメジャーキャンプを迎えられる見通しを示し、挑戦者の気持ちでキャンプインから猛アピールすることを誓った。

 メジャーに舞台を移す大谷が、今年最初の肉声を披露した。澄み切った声には「新人」として迎える心構えがあふれていた。

 「キャンプから勝負だと思っていますし、勝ち取りにいく立場だと思っているので。やっぱり1年目なので、いいものをキャンプの中から見せていきたい」

 まだ大リーグでは実績のないルーキー。春季キャンプは現地時間の2月14日に米アリゾナ州テンピで始まる。初日から投打でインパクトを残し続けてレギュラーポジションを奪うことを、年始に最初の目標として設定した。

 スタートダッシュを左右するコンディションも整いそうだ。昨年10月に手術した右足首の状態は「現時点で、去年のよりいい」と、完治は目前だ。1月中に患部の細かな動きを確認し、問題がなければ不安は取り除いて渡米できる。春季キャンプには「100%で行っていると思います」と、自信を見せた。

 大志の純粋度も100%だ。この日、日本ハム東京支社の年頭式典に出席した栗山監督が、エピソードを明かした。昨年8月にメジャー挑戦の意思を確認すると、大谷に「お金とか成功とかは全然関係ない。大好きな野球で、うまくなる可能性があるなら挑戦したいだけなんです」と訴えられたという。栗山監督は「そんな気持ちで行くなら大丈夫。これなら前に進める」と、100%説得された。

 この日は鎌ケ谷で自主トレーニングを公開し「継続して(日本で)5年間、取り組んできた。さらにいいものをつくれるように。自分が(キャンプで)どう入っていけるかが大事。自分が(キャンプで)どう入っていけるかが大事」とメジャー1年目の抱負を述べた。2月から、世界を驚かせる準備を着々と進めていく。【木下大輔】