メジャーリーグ(MLB)選手会のトニー・クラーク専務理事(46)が21日(日本時間22日)、エンゼルスのキャンプ地、アリゾナ州テンピを訪れた。全体練習の前にクラブハウスで約1時間半、エンゼルスの選手と話し合い「選手全体、若い選手であろうと、経験のある選手であろうと、それぞれが今、(MLBで)何が起きているのかを共有すること」を目的とし、現状や選手側の要望など意見交換を行った。

19日、フリーエージェント(FA)で注目されていたマニー・マチャド内野手(26)が、パドレスと10年3億ドル(約330億円)で合意したと報道された。クラーク専務理事は「1人、選手が決まったことで、その(FAの)システムが良いとはならない。マニーの所属先が決まったのは良かったが、なぜ、そんなに長く時間がかかったのか。多くの疑問がまだまだある」と、複数のFA選手の所属先が未定であることに苦言を呈した。

また、エンゼルスでは昨年のシーズンオフ、ルイス・バルブエナ内野手が母国ベネズエラで事故に巻き込まれ、33歳の若さで亡くなった。同理事は「それがベネズエラであろうが、メキシコであろうが、どこであろうが、MLB選手会として何が出来るか、我々がどういうサポートをしていけるか、もっと出来ることはないか、今後も話し合っていく」と、選手の家族を含めて、安全面の支援を検討していく考えを示した。

MLB選手会は、この日のエンゼルス訪問を始めとし、アリゾナ州、フロリダ州でキャンプを行っている他チームにも訪れる予定。