王手をかけられたヤンキースが18日(日本時間19日)、アストロズに逆転勝ちを収め、対戦成績を2勝3敗とした。ア・リーグ優勝決定シリーズ第5戦は、初回に先制されたヤ軍が、その裏、2本塁打で4点を奪い、逆転に成功。2011年サイ・ヤング賞の剛腕バーランダーを攻略し、好継投で逃げ切った。

右翼ポール直撃の勝ち越し3ランを放ったヒックスは、冷静に振り返った。「早いカウントから積極的にストライクを振りにいこうと思っていた」。絶体絶命の劣勢時こそ、前向きに立ち向かう姿勢が必要。6回1失点でポストシーズン初勝利を挙げた左腕パクストンは、時速155キロ前後の速球を軸に、ひるむことなく内角を攻めた。「まだ自宅に帰る準備ができていない。勝つためにすべてのものを出そうと思った」。

19日(同20日午前9時8分開始予定)の第6戦は、両軍とも「ブルペンゲーム」を予定しており、依然としてシリーズの流れは予断を許さない。ただ、ブーン監督は笑みを浮かべながら言った。「昨夜以来の目標は(今夜)飛行機に乗ることだった。敵地でプレーする機会を得て、待ち切れないよ」。ワールドシリーズへの望みをつなぎ、敵地ヒューストンへ向かった。(ニューヨーク=四竈衛)