【シカゴ(米イリノイ州)13日(日本時間14日)=四竈衛】爽やかダルビッシュが“大人”のピッチングで今季6勝目(3敗)を挙げた。パドレスのダルビッシュ有投手(35)が、今季最長の8回を5安打7奪三振の1失点と好投し、古巣カブスから初勝利。これで計28球団目からの白星となり、未勝利は古巣レンジャーズ、オリオールズの2球団となった。

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襟足をきれいに切りそろえ、爽やかさ満点のダルビッシュが、古巣相手に円熟味あふれる投球を披露した。1日の前回登板後、しばし伸びっぱなしだった長髪を大胆にカットした。「いろんな理由はあるんですけど…」とした上で、マチャドら同僚のオシャレ感覚に刺激されて決断。「自分はいつも髪が長いし、ヒゲもモジャモジャ。帽子かぶって、携帯見て、バスの中でも(対戦)相手のビデオ見て、ずっと野球。自分が信じてる世界じゃなく、違う世界から見たいということで切ったんです」。

ただ、若々しいルックスとは対照的に、マウンド上ではベテランならではのシブいプレートさばきをみせた。序盤から「あまり調子はよくない」と感じた通り、2回に先制ソロを浴びた。だが、そのひと振りで、相手の軸球スライダー狙いを察知。捕手ノラの助言もあり、その後は速球とスローカーブを多投した。これまで右打者にはほぼ投げていなかったチェンジアップを交え、新たな配球パターンで、手の内を熟知する古巣打線を幻惑した。今季12試合の先発でクオリティースタート(6回以上、自責3以内)は9試合目。「精神的に落ち着いたんですかね。この年になってなんですけど、やっと大人になってきているという感じはしますね」と、照れるように笑った。

古巣の本拠地、リグリーフィールドでは2年ぶりの登板。雷雨で試合開始が1時間25分遅れても、待ち焦がれた場所だった。「ファンの方は今でも応援してくださる。いろんな感謝を持って投げました」。多彩な変化球を駆使する熟練の投球だけではない。純粋な思いを、素直に言葉にする姿勢も、ダルビッシュらしかった。

▼ダルビッシュがカブスから初勝利を挙げ、ナ・リーグ全15球団から勝利。大リーグ全体で28球団から勝利を挙げ、日本人投手では野茂(ドジャース戦だけ未勝利)黒田(タイガース戦だけ未勝利)がマークした最多の29球団勝利まであと1球団となった。未勝利のオリオールズ、レンジャーズとは今季対戦がない。ダルビッシュは日本で日本ハムと横浜(現DeNA)を除く10球団に勝っており、日米通算38球団勝利は黒田の40球団に次いで多い。

▽パドレスのライアン・フラハティー監督代行(メルビン監督ら複数の首脳陣がコロナ感染者との濃厚接触で、代行で指揮。ダルビッシュの好投に)「(先制ソロは)スライダーを打たれたが、8回までよく投げてくれた。彼はいろんな異なる変化球を武器にしているし、彼は本当のマジシャンだよ」