【アナハイム(米カリフォルニア州)7日(日本時間8日)=斎藤庸裕】エンゼルス大谷翔平投手(28)が、9戦6発で打撃好調をキープした。タイガース戦に「3番DH」で出場し、5打数1安打1打点。4三振を喫しながら、7回の第4打席で中越えに33号ソロを放った。この日55号を打ったヤンキース・ジャッジとのMVP争いはさらに激化。シーズン後半戦、今季は昨季に比べて確実性、打球方向に違いがあり、データでも打撃の改善が見られる。残り25試合。持ち味を発揮していければ、2年連続の栄誉が近づく。

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シーズン残り1カ月で打撃の調子を上げてきた今季と、失速した昨季。後半戦の「配球」「コース別打率」「打球方向」をそれぞれ比較すると、違いが如実に表れている。昨年は特に後半戦、相手バッテリーから厳しく攻められ、9月以降は四球攻めにもあった。トラウトが故障で不在の状況で、1発のある大谷が徹底して勝負を避けられる場面も多かった。その結果、基本とする好球必打の打撃も崩れた。

一方今季は、まずストライクゾーン内に来るボールの割合が昨季に比べて高い。ゾーン内は約8%増。内角高めを除き、打率も全般的に高い数字をマークしている。今季はまだ25試合を残しておりサンプル数の違いはあるが、ゾーン内の打率は昨季が2割5分8厘で、今季は3割4分6厘。ゾーン内に来た球に対してミスショットが少ない。この日、内角ストライクゾーンへのツーシームをスタンドに運ばれたタイガースの捕手ハースは「投手陣は彼に対して本当によく投げたが、1球だけミスをした。それを彼は逃さなかった」と証言。失投を確実に捉える打撃が結果につながっている。

打球方向に関しても、後半戦に限れば、昨年は本塁打がほぼ中堅から右方向。今季は、全方向に打てている。逆方向に強い打球は、大谷の持ち味の1つ。引っ張り打球が多く、打撃の形が崩れていた昨年とは違い、センター方向を中心に打ち返す広角打法が継続できている。終盤で失速せず、むしろ本塁打のペースが尻上がりに上がってきた今季のシーズン終盤。確実性だけでなく、打撃内容も大きく改善されている。この日はアーチを放った一方で、内角高めを多投した組み立てに4三振を喫した。相手も分析し、対策を立ててくる。その中で、この安定感を維持できるか。MVP獲得への鍵となりそうだ。