メッツ千賀滉大投手(30)が8日(日本時間9日)、本拠地ニューヨークで初先発し、6回3安打1失点6奪三振と好投。敵地でのデビュー戦に続き、2連勝を飾った。

最速は98・3マイル(約158・2キロ)をマーク。三振を奪うたびに、代名詞となった「ゴースト(お化け)」のイラストが大型スクリーンに映し出されるなど、早くも地元の人気者となってきた。次戦の相手アスレチックスは、藤浪晋太郎投手(28)が敵地レイズ戦に先発し、デビュー2連敗。5回途中3安打5失点で敗戦投手となった。

   ◇   ◇   ◇

大型ビジョンに映し出されるフォークを持った「ゴースト」のキャラクターが、千賀のインパクトの強さを物語っていた。三振を奪うたびに、観客席のファンがゴーストのポスターを掲げ、お化け入りの「K」カードも並んだ。「最初はビックリしましたけど、そうやってイメージがつくということは、なかなかないと思うので、ありがたいなと、うれしい気持ちです」。

初勝利&8奪三振を挙げたマ軍打線を相手に、この日は6奪三振。メジャーでは新人でも、日本で87勝を挙げた右腕の経験値はハイレベルだった。「しっかり地に足を着けて準備からできたと思います」。長丁場の公式戦。対戦が続けば、同じ組み立てで勝てるほど甘い世界ではない。

初回、先頭のチザムを158キロの速球で見逃し三振。2ストライク後、低めのゾーンをフォークと見切ったかのような相手の裏をかいて、剛球を投げ込んだ。2回の3者連続三振は、内角高め、真ん中低めのフォークで空振り。最後は、ストライクからストライクに落ちるフォークで見逃しと、同じ球種を高低、コースに投げ分けて相手打者を手玉に取った。

「何回もやれば、フォークを振らないようになる。幅広くやって、今後も対策していく」。速球を前回の36%から44%に増やし、フォークは30%と18%へ。ボール先行カウントでは、スライダーやカットボールを多用した。名将ショーウォルター監督もが「彼は多くの武器を持っている」と称賛を惜しまないプレートさばきだった。

デビュー2連勝で、メ軍は貯金「1」に復帰。それでも、千賀は6回の1失点を反省点に挙げた。「点を取ってもらった後で、試合の流れを分からなくしてしまった」。勝っても満足しない気高さは、新人のレベルではない。

▼千賀がデビュー戦に続いて白星。初登板から2戦2勝の日本人投手は97年伊良部(ヤンキース)02年石井(ドジャース=6戦6勝)09年上原(オリオールズ)18年大谷(エンゼルス)に次いで5人目。デビューから3戦3勝は石井だけで、次の登板で日本人21年ぶりの記録に挑む。

◆千賀と藤浪が投げ合う可能性? 千賀はローテ通りなら14日(日本時間15日)の敵地アスレチックス戦に先発する。一方、藤浪の登板日に関してはコッツェー監督が週1度の土曜日と明言しているため、方針に従えば藤浪の次回登板は15日(同16日)のメッツ戦となる。しかし、ア軍は7日から13連戦が始まったばかり。藤浪が中6日で15日に投げる場合は2試合分の穴埋めが必要となり、それを避けるために千賀が登板する14日に藤浪の登板をずらす可能性もありそうだ。