試合開始は夕暮れが近づく午後5時11分。日付が変わりそうな時間までもつれた我慢比べの末、ドジャースのフレディ・フリーマン内野手(36)が大熱闘にケリをつけた。延長18回、先頭。フルカウントから真ん中に入ったツーシームをコンパクトに振り抜き、中堅バックスクリーンへ劇的サヨナラ弾を運んだ。「信じられないほど、すばらしい試合だった。最高の6時間39分だった」。激闘の疲れを心地よく感じさせるほど、会心の一撃だった。

頼れる兄貴は、今ポストシーズンでも健在だった。昨年のヤンキースとのワールドシリーズ(WS)第1戦では9回裏、満身創痍(そうい)の中、逆転サヨナラ満塁弾を放ち、その後も随所で勝負強さを発揮しMVPを獲得した。この日は、2本塁打2二塁打の大谷が試合終盤に4敬遠1四球と歩かされる展開で、2番ベッツが凡退続き。重苦しい流れが続いた。「(大活躍した)翔平の試合だったし、負けるわけにはいかなかった。明日の先発投手が今夜は9回も出塁したんだ。そんなことは信じられないだろう」。直前の2打席は、わずかにバットの芯を外され、大飛球に終わった。だが、打席での集中力は、まったく変わっていなかった。行く末の見えない展開で、最後に熟練の読みと技術で白星を引き寄せた。

WS史上、2度のサヨナラ弾を放った選手は初。それでも、常に謙虚なフリーマンは穏やかな表情を崩すことなく言った。「ちょっと驚き。ただ、2勝1敗になってうれしいし、明日は翔平がマウンドに上がるしね」。連続世界一へあと2勝。総合力で勝るド軍にとって、シリーズの流れも、チームの勢いも、理想的になってきた。

【動画】延長18回ドジャース・フリーマンがサヨナラ本塁打! 大谷翔平らナイン大喜び!!